名古屋は先週末に行われたJリーグYBCルヴァンカップで念願の初優勝。これまでJ1リーグ戦を一度、天皇杯を二度制していたが、これで国内の主要タイトル3つをそろえることができた。
リーグ戦では、3位の神戸と勝点3差の4位につけている。来季もAFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場するために、気の抜けない戦いが続く。
一方、柏は勝点37で14位。J2降格圏内の17位からは7ポイント離れているが、まだ完全な安全圏とは言えない。過去のデータからしても、あと1勝ないしは2勝が欲しいところである。
両チームの前回対戦は、シーズン序盤の明治安田J1第3節に行われた。立ち上がりから激しいボールの奪い合いとなり、ともに決定機は作ったものの、得点は奪えず後半に入った。試合が動いたのは58分、右サイドでボールを受けたマテウスが切り返してクロスを入れると、柿谷 曜一朗がヘディングシュート。これはGKが反応したが、こぼれ球に稲垣 祥が詰めて1点を奪った。
ルヴァンカップ決勝でも貴重な追加点となるシュートを決め、ボランチながら現在チームトップの8ゴールを挙げている稲垣だが、第3節の得点が今季ファーストゴール。ゴール前のギリギリのところまで飛び込んで決めているところを見ると、ずっと同じようにチャンスをうかがい、相手のスキを逃さずゴールを奪っていることをあらためて感じさせる。
その稲垣のゴールで先制した名古屋は守備戦術を徹底。柏も選手交代で攻撃を活性化させたが、最後まで名古屋ゴールをこじ開けることができず、アウェイの名古屋が勝利した。
実はこの両チームに興味深いデータがある。2018年、名古屋がJ1に復帰してからは5試合が行われており、名古屋が3勝、柏が2勝を挙げているが、名古屋の3勝はすべて柏のホームである三協フロンテア柏スタジアムでのもの。逆に豊田スタジアムで行われた2試合は柏が勝利している。
日程を見ると、柏は中11日と休養十分。ACL準々決勝を韓国で戦った名古屋は、帰国後の隔離生活から解放されたという心理的なプラスはあるが、リーグ戦、天皇杯、ルヴァンカップと連戦が続いている状況。コンディション面では柏が有利だと言えるのかもしれない。
柏は前節、浦和に前半から4ゴールを許し、1-5と大敗してしまっている。その悔しさやモヤモヤ感を打ち破るために、今節は必ず勝利したいところ。立ち上がりからパワーを強めてくる攻撃にも注目したい。
逆に名古屋は念願だったタイトルを獲得して、ありがちな気の緩みが出ないかも心配なところ。まだ3位争いが続いていること、ホームのファン・サポーターに良い報告をするためにも、気持ちを引き締めて勝利を目指したい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
