京都は前節で柏に2-0で勝利。前後半に1点ずつを決めているが、先制点が国内外で大きな注目を集めている。自陣ゴール前からスタートした攻撃は、10人の選手を経由した12本のパスで相手ゴール前までボールを運び、最後は荻原 拓也が決めるという素晴らしい得点だった。Jリーグの公式Twitterアカウントに投稿されたゴールシーンの動画は再生回数4万回を超え、アメリカのスポーツチャンネルESPNのTwitterアカウントでは再生回数が90万回に迫る勢いだ。内容も得意のプレスで相手に自由を与えず、手ごたえをつかむ試合となった。これで4勝3分2敗の勝点15で5位に浮上するなど、実力を示している。
対する福岡は前節、C大阪と対戦。フアンマ デルガドとルキアンの2トップを中心に何度かゴール前でチャンスを作ったが、スコアレスドローとなった。3試合ぶりの無失点で連敗を『2』で止めた一方、得点を4試合奪えていない。ただ、翌週に行われたJリーグYBCルヴァンカップDグループ第5節では湘南に2-1で逆転勝利を収めている。フアンマ デルガドは自身が決めた決勝点について、「『今季初めて』と言っていいくらいのキレイな形からのゴールだった」と評価するなど、好転の兆しも見せている。
京都の曺 貴裁監督は福岡について、「長谷部(茂利)監督が継続して指揮を執っており、コンセプトがチーム全体に浸透している。ボールを奪ってから、前線やサイドの選手で仕掛ける攻撃は力があるし、クロスの精度やタイミングも良い。得点を奪ってから、堅く守ることもできる」と印象を話している。
京都が警戒すべきは強力な前線だ。フアンマ デルガドは長崎時代や大宮時代にも、ルキアンは磐田時代にJ2で対戦しているが、いずれも脅威となっていた。福岡でも彼らの能力は発揮されており、最終ラインでマッチアップするであろう麻田 将吾は「最終ラインや中盤から彼らを生かすボールが出てくる」と警戒する。相手の優れた個を抑えつつ、チームとしても試合のポイントを見極めながらペースをつかみたい。
福岡はまず、安定した守備の継続がベースとなる。9試合で6失点はリーグ3位タイの少なさで、さらに被シュート数も少ない。組織的な守備を実践し、失点をせずに試合を進めること。その上で前線の選手を生かすフィードに加えて、改善点として挙げられる攻撃の構築を行うことができるか。的を絞らせない攻撃を繰り出しながら、サイド攻撃やセットプレーも活用して、5試合ぶりのゴールとその先にある勝利を目指す。
ゴールデンウィークの3連戦の幕開けとなる一戦。良いスタートを切るためにも落とせない試合だ。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

