その勢いを持って県立カシマサッカースタジアムに帰ってくる。リーグ戦ではここ2試合ホームで勝利がないため、ゴールデンウィークの真っただ中に行われるこの試合でサポーターに勝利を届けたい。
その勢いを増大させてくれそうなのがディエゴ ピトゥカだろう。明治安田J1第6節・清水戦で途中交代を命じられたディエゴ ピトゥカはピッチ脇に置かれたペットボトルをスタンドに向けて蹴り上げ、4試合の出場停止処分を受けていた(さらにクラブ独自の処分として、出場停止期間中に実施されるJリーグYBCルヴァンカップ2試合の出場停止処分も受けていた)。誰かを傷つけるような危険な行為を自分の家族の前でしてしまったことを深く反省したブラジル国籍MFは、今まで以上に熱心な姿勢でトレーニングに臨んできた。1カ月ぶりの公式戦となるこの試合で、これまでの屈辱を晴らそうとするだろう。どんなプレーを見せるのか期待は大きい。
今節、鹿島に挑むことになる磐田は2勝5分3敗の12位。4月は初戦の柏戦に0-2で敗れたものの、川崎F、湘南、広島に3連続で引き分けたあと、前節・名古屋戦は2-1で勝点3を挙げて4試合負けなし。昇り調子だ。
名古屋戦は終盤までリードされる苦しい展開だったが、84分、85分に大津 祐樹が立て続けにゴールを奪い逆転勝利。後半に失点することが多かっただけに、伊藤 彰監督は「セカンドハーフに2点入って(勝点3を)取れたことで、チームとしてもすごく成長を感じます」とコメントした。この戦いぶりを鹿島戦につなげたいところだろう。ほかにも5得点と高い決定力を見せる右サイドの鈴木 雄斗など、チームの攻撃をけん引している選手たちにも注目だ。
鹿島はいつもどおり強度の高い試合展開を望むだろう。ボールを奪ってから縦につけていく戦い方は、今節も大きく変わらないはず。ただ、前々節は3バックの名古屋に2トップを封じられた経緯がある。同じく3バックを採用する磐田に対して、やみくもに2トップにボールを当てるだけでは、同じように攻めあぐねる時間が長くなるだろう。磐田としても、そうした鹿島の攻撃をはね返し、うまく攻撃につなげていきたい。磐田には試合の流れを読むことに長けたベテランの選手も多い。相手をよく見て戦ったチームが勝機をつかむだろう。
[ 文:田中 滋 ]

