公式戦の間隔が2週間半空いた川崎Fが、ホームに札幌を迎える。札幌はリーグ戦での連敗に加え、JリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージで広島に2戦合計1-4で敗れて、再開初戦に臨むことになった。対する川崎Fもリーグ戦は2連敗中と流れは良くないが、この中断期間に負傷で戦線を離脱していたチャナティップ、大島 僚太がフルメニューをこなすまでに回復してきた。特に、2017年途中から昨季まで所属していた札幌との初めての古巣戦となるチャナティップへの期待は高まっている。リーグ戦3試合無得点と攻撃面で課題が残っているが、先述の2選手が出場すれば攻撃のクオリティーは上がるはず。練習でもさすがのプレーを見せており、その点は楽しみだ。
14日の一般公開練習では、居残り練習で家長 昭博ら攻撃陣がシュートを繰り返していた。今季、リーグ戦では3得点を挙げた試合はない。1~3位まで勝点差1の中で競っている状況もあり、3位の川崎Fとしては後半戦に勢いをつける意味でも多くの得点をマークして勝利をつかみたいところ。札幌はいつものようにマンツーマン守備を敷いてくるはず。人を捕まえにきたところで、それをパスワークや個人技でいなして前進し、ゴールを量産したい。日本代表から戻った谷口 彰悟、山根 視来は疲労がたまっているだろうが、代表戦士としての違いも見せられるか。
札幌も、離脱していた選手が戻ってきている。負傷が癒えた興梠 慎三が天皇杯2回戦・桐蔭横浜大戦で120分プレーしたのに加えて、田中 駿汰も復帰して出場機会をうかがっている様子。U-21日本代表招集で中島 大嘉が不在となる中で、興梠らアタッカー陣の奮起はあるか。それに、敗退したもののルヴァンカップで好セーブを連発していたGK中野 小次郎の好守にも期待したい。菅野 孝憲、大谷 幸輝と経験あるGKが離脱しているが、2mの高身長を誇る俊英のプレーがポイントにもなりそうだ。
川崎Fの鬼木 達監督も、札幌のペトロヴィッチ監督も、ともに見る者を楽しませる攻撃的なサッカーが特徴だ。運動量豊富なアグレッシブな攻守、流麗なパスワークなど、築き上げてきたスタイルがある。2019年にはルヴァンカップ決勝で勝利するなど対戦成績としては川崎Fに分があるものの、2020年には等々力陸上競技場で札幌の戦いがハマって2-0と勝利したこともある。どちらが己のスタイルを出し切って勝点3を手繰り寄せられるか。
この試合は、チャナティップにゆかりのある両チームの対戦ということもあり、タイでも川崎Fの主導でパブリックビューイングが実施される予定だという。J1全試合が一斉開催の土曜夜、注目される一戦でどんなドラマが生まれるか。
[ 文:田中 直希 ]