両者の足取りはあまりにも対照的だ。G大阪は直近の第18節、それまで3連敗中だった札幌に0-1で敗れ、片野坂 知宏監督就任後ワーストとなる4連敗を喫してしまった。これで16位に転落。1試合消化は少ないものの、17位の清水を得失点差でかろうじて上回るという状況だ。
一方、広島は直近の第18節・福岡戦で3-1の快勝を収め、連勝を『4』に伸ばしている。いまJ1で最も調子が良いチームと言っても過言ではない。
そんな相手との対戦に向けて、片野坂監督は札幌戦後、「中2日で試合が迫っているので、とにかく今日の敗戦を切り替えて、次の水曜日の広島戦に向けてしっかり気持ちの整理をしてもう一度立ち直らせるように、そして広島戦に向かわせられるように、選手と一緒に準備していきたい」と話した。
札幌戦は現状のベストメンバーに近い顔ぶれで戦いながらも、3連敗中に計15失点を喫していた相手に攻撃陣が沈黙。無得点に終わっただけでなく、シュート数もわずか3本に封じられた。公式戦復帰後2試合目の出場となったGK東口 順昭の奮闘がなければ、さらに点差がついていてもおかしくない試合展開だった。中断期間が明けてからはハイプレスを軸に素早く攻めるスタイルを目指すG大阪ではあるが、札幌戦ではあっさりと中央を突破されて決定機を許す場面もあり、攻守両面で戦術的な修正が必要な状況である。
また、広島よりも1日インターバルが短い日程となるだけに、難しいやり繰りを強いられることになるだろう。札幌戦は出場停止だった韓国代表のクォン ギョンウォンがピッチに戻ってくることに加え、同試合ではサブメンバーからも外れたレアンドロ ペレイラや小野瀬 康介らフレッシュなメンバーをいかに起用するかも、広島戦のカギになりそうだ。
攻撃面においては、この4連敗中にわずか3得点しか奪えておらず、得点力不足にあえいでいる。広島はここまでの17試合で計15失点とリーグ最少失点を誇っており、古巣戦でもあるパトリックやレアンドロ ペレイラの奮闘なしに、その堅守をこじ開けるのは難しいだろう。
現在4位の広島にとっては、首位グループに肉薄するためにも勝点3が欲しい一戦だ。過密日程ではあるが、「G大阪が明日試合をやるということなので、自分たちはゆっくりと対戦相手を見ながら次の準備を進めたい」と、ミヒャエル スキッベ監督は福岡戦後に話している。
好調のチームをけん引する野津田 岳人が今節は出場停止。代わりに期待されるのは福岡戦で途中出場から2得点を挙げているドウグラス ヴィエイラだ。天皇杯3回戦・横浜FC戦と福岡戦をほぼ同じ顔ぶれで戦っているだけに、G大阪戦ではほかにも一部選手の入れ替えがあるかもしれない。
4連敗中のG大阪にとってはハードルの高い相手となる広島だが、ダワンは札幌戦後にこう話した。「ここから中2日で次戦が待っているが、そこは本当に重要な試合になる」。
敗れれば点差次第で17位に転落するG大阪にとって、正念場の一戦となる。
[ 文:下薗 昌記 ]
