京都は7月下旬に12名の選手が新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けて、チームは一時活動休止となった。なんとか活動再開して挑んだ前節・G大阪戦は直近のゲームからスタメンが9人も入れ替わり、普段と違うポジションでプレーする選手もいる緊急事態だったが、引き分けに持ち込んだ。先制点を奪われたあとに退場者も出た苦境の中、後半アディショナルタイムに獲得したPKを大前 元紀が決めている。最後の最後に追いついたことは、チームに良い流れをもたらすだろう。
今週から戦線復帰する選手がいることは朗報だが、新たに8名の選手が陽性判定を受けて離脱を余儀なくされた。曺 貴裁監督にとっては悩ましい状況が続くが、「いまいる選手で戦うだけです」と前向きな姿勢を崩さない。選手個々を見ても、大前は2試合連続ゴールと調子が上向きで、木村 勇大はリーグ戦初先発を飾った前節でPKを獲得するなど存在感を放った。鳥栖から期限付き移籍で加わった佐藤 響も京都での初陣となった前節で持ち味を披露した。
前節、キャプテンマークを巻いた福岡 慎平は「選手全員がそろわない状況が続いているけれど、その中でもプレーできる選手が集まって取り組んでいる。今週も柏戦へ向けて激しくハードに、かつ集中した練習ができています」と話す。難しい状況が続くが、スタジアムに駆けつけるサポーターの応援や思いも力に変えて、試合に挑む。
アウェイ連戦となる柏は前節、神戸に勝利。17分に中盤でボールを奪うと、カウンターから相手ゴール前まで迫り、最後は細谷 真大がゴールネットを揺らした。その後は守備の強さも発揮しながら進めて、1-0で試合を制した。これで3連勝となったが、いずれも1点差という勝負強さが光る。
今節もリーグで3番目に失点が少ない守備をベースに、まずは先制点を与えずに試合を進めたい。良いボールの奪い方ができれば、そこから繰り出す攻撃は相手の脅威となる。優れた能力を持つアタッカーを生かした仕掛けでゴールを目指す。また、京都の育成組織出身の高橋 祐治は、移籍後初めて京都で行われる公式戦へ挑むことになる。
両チームは今季すでに三度対戦している。第9節では京都が勝利。自陣ゴール前から10人の選手を経由して12本のパスをつないだ鮮やかな先制点が生まれ、その動画が世界中で注目を集めたこともトピックになった。JリーグYBCルヴァンカップでも京都が1勝1分で、通算で2勝1分と勝ち越している。一方、順位は前回対戦終了時で柏が4位、京都が5位と近い位置にいたが、現在は柏が3位、京都は11位と差が開いている。こうしたさまざまなデータや前節までの流れも踏まえて、今節を制するのは果たしてどちらか。京都の夜に彩りを添えるような好勝負が期待される。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

