そして、名古屋サポーターにとっては待ちに待った試合でもある。JリーグYBCルヴァンカップのアウェイ戦で一度経験したが、磐田戦はホームで初めて『声出し応援運営検証対象試合』に指定されている。エリアは限定されるが、2年半ぶりに声で選手たちを後押しできる試合になる。サポーターの大声援がチームにどんな活力を与えるのかも興味深い。
名古屋からすれば、タイトル争いをする中でこの声出しの瞬間を感じたかったはずだが、そうでなくても今節は大事な一戦だ。10位の名古屋はJ1参入プレーオフ圏内の16位とは勝点差6しか離れていない。残り10試合で、完全な安全圏にいるとは言い難い。
一方で磐田は最下位と苦しんでいる。プレーオフ出場圏とは勝点差2と1試合でひっくり返せる位置ではあるが、得失点で大きく差をつけられており、その面でも挽回をしておきたいところ。前節・浦和戦終了後、伊藤 彰監督の解任を発表したが、その刺激策をプラスの方向に導けるかがポイントである。
名古屋は磐田に対し、現在2連敗中。第10節の前回対戦では、43分にユース時代を磐田で過ごした森下 龍矢のアシストから、マテウス カストロが先制点を奪ったものの、84分にCKから大津 祐樹にヘディングシュートを決められて同点に。さらにその1分後にも大津に逆転のゴールを突き刺された。
名古屋はほとんどの時間で主導権を握っていたが、1本のセットプレーで試合の流れを持っていかれた。名古屋は現在もセットプレーの守備を課題にしている。磐田には超良質なボールを蹴るキッカーがいるだけに、不必要なセットプレーは与えたくない。
逆に攻撃面では永井 謙佑や重廣 卓也などの新戦力が加わり、連係が向上するとともにバリエーションも増えた印象。前々節の浦和戦(3〇0)のように、得点という結果に結びつけたいところ。複数人がゴール前に飛び込む熱いゴールシーンを作り、サポーターから歓喜の声を引き出したい。
対する磐田は前節、浦和にクラブワーストタイの6失点を喫した。負傷者が出て本職ではない選手がディフェンスラインに入らざるを得なかったことも要因の1つだが、立ち上がりにパスを引っかけられてカウンターから失点。2失点目も自分たちのミスからだった。今節は仕切り直しの一戦となるが、どれだけメンタル面を切り替えて、前を向けるかが勝負のポイント。球際で相手を上回り、自分たちの力を100%発揮することで、逆転残留の第一歩にしたい。
[ 文:斎藤 孝一 ]
