週明けの時点ですでにチケットは25,000枚が売れており、今季は声出し応援も全面解禁。マスクの着用は必要だが、声援は選手の大きな後押しになる。オレンジ色に染まるデンカビッグスワンスタジアムでプレーすることを、選手たちも心待ちにしている。
J1昇格を機に、“ビッグスワン”のEゲート前広場は『スワンパーク』と改称。グルメストリートやキッズパーク、グッズエリアなどがパワーアップした。カナールステージ『ミヨッテ』では、アルビレックスチアリーダーズによる盛り上げ隊パフォーマンスや、サッカー解説者・宮澤 ミシェルさんと『Jリーグタイム』キャスターの高階 亜理沙さん、NHK新潟の堀田 智之アナウンサーによるスペシャルトーク、新潟の選手トークショーなどが行われ、試合開始前のムードを盛り上げる。
チームに目を向けると、ホームの新潟はここまで1勝1分で6位。昨季リーグ戦でもカップ戦でも上位につけたC大阪と広島を相手に堂々たる戦いぶりを披露し、アウェイ2連戦で勝点4を持ち帰ってきた。相手のプレスをパスワークでうまくはがして攻撃に転じる部分は、昨季就任した松橋 力蔵監督の下で積み上げてきたスタイル。テクニシャンの伊藤 涼太郎を軸に、相手の逆を突きながらテンポよくパスをつないで、ボールを前進させる多彩な攻撃は、J1でもしっかりと表現できている。
一方で守備面は前節、後半から布陣を変えてプレスの圧力を増した広島に押し込まれたが、連動した守備から最後はGK小島 亨介がキャッチし、耐えて勝ち切る強さを見せることもできた。広島のマンツーマンディフェンスから得た経験は札幌との対戦にも生きてきそうだ。
対する札幌は1分1敗で15位。得点は前節・神戸戦で金子 拓郎がPKで決めた1点にとどまっている。ペトロヴィッチ監督体制も6年目。攻撃時には1トップ、2シャドーに加えてウイングバックが前線へと張り出し、5トップになる可変スタイルも定着している。ただ、神戸戦では相手のハイプレスを受けて開始早々に失点すると、そこから押し込まれる展開に。“ミシャサッカー”を存分に表現することはできず、ホーム開幕戦を1-3で終えた。
今節、ペトロヴィッチ監督はJ1通算525試合目の指揮を執る。前節、西野 朗氏と並んだ記録は、今節でリーグ最多を更新することになる。このメモリアルな試合で勝利をつかめばドラマチックだ。
新潟の伊藤は浦和でプロデビューを果たした2016年にペトロヴィッチ監督の指導を受けた。「すごくお世話になったし、プロの厳しさを教えてもらった。今まで自分が積み上げてきたものを、ミシャ(ペトロヴィッチ監督)相手にぶつけたいなというのはあります」と意気込む。また2017年に札幌から移籍してきた堀米 悠斗は古巣対決となる。
“ビッグスワン”に戻ってきた熱い応援の中で、新潟は今季初の連勝、札幌は今季初勝利を狙う。
[ 文:野本 桂子 ]

