だが、先週の前節・広島戦(0●1)を振り返って、茨田 陽生は「全員でまとまってしっかりとプレーできていた」と振り返る。
この試合の13分、湘南は舘 幸希がルーズボールを巡ってナッシム ベン カリファと交錯。これが“著しく不正なプレー”と主審に判断され、一発レッドカード。試合の大半を1人少ない状態で戦うことになった。数的不利になったことで、主導権は当然広島に握られた。だが1人少ないことで、ピッチ上の選手たちはいつも以上に責任感と集中力が増し、研ぎ澄まされた感覚でゴールを守った。
最終的に、相手が放ったシュートが杉岡 大暉の腕に当たってしまい、79分にPKを沈められて敗戦となったが、それ以外でゴールは許さなかった。「前節のプレーを11人で出せれば」と茨田は続ける。湘南は今季のリーグ戦でクリーンシートが一度もない。その中で前節の感覚が今節・新潟戦で生きてくることに期待したい。
「いま失点が多く試合に勝てない中、チームとしてもミーティングをしていますし、選手同士のコミュニケーションも取っている。この時期をどうやって乗り越えていくのか、どうやって強くなるか、重要な時期だと思う」 GKソン ボムグンがそう語っているように、いまは試練のとき。この壁を乗り越えた先に、より強くなった湘南が待っているはずだが、順位は下から2番目まで下降している。6月最初のこのゲームで白星をつかみ、早く再浮上したい。
そんな湘南がホームに迎えるのは、昨季の明治安田J2で優勝し、6シーズンぶりの昇格を果たした新潟。前節はG大阪に1-3で敗れ、2連敗中。彼らとしても悪い流れを早く断ち切りたいところだ。
試合後の会見で松橋 力蔵監督が「本当に難しいというか、情けないというか、非常に残念なゲームだった」と肩を落としていたように、ミスからの失点がG大阪戦では続いてしまった。
「ミスで失点したときは責任を感じて、次の試合に向けて取り組まないといけない。それは若い選手でもベテランでも関係なく、悔しさみたいなものは次につなげていかないといけない」 堀米 悠斗がそう語るように、新潟もまた今節は、普段以上の集中力を持って臨んでくるはずだ。
湘南と新潟、お互い調子が良いとは言えないが、カギを握るのは守備になりそうだ。まずはしっかりとゴールを守り、ボールを持った際、湘南は縦にアグレッシブに、新潟は華麗なパスワークで攻めていく。勝利に飢えた者同士、自らのスタイルを貫いて試合を制したいところだ。
[ 文:舞野 隼大 ]
