後半アディショナルタイムの逆転劇。鳥栖が9試合ぶりの勝利を収める
京都サンガF.C.
--退場者を出して、鳥栖サポーターの声援の圧が増したと思います。スタジアムの雰囲気で自分たちが難しくなったような部分はありましたか。個人の問題もありますけど、10人になっても福岡戦では守れたという事実もありましたし、あそこでもう1回、冷静になって守り切る必要があったかなと思います。 --リードした状況だったので、退場者が出てからもそのまま逃げ切るという意志統一はハッキリできていたと思いますが。相手の左サイドからのドリブルがちょっとイヤな感じがあったんですけど、(退場者を出して全体的な)数的不利がある中で、(サイドの局面での)数的優位を作りに行ってしまった場面があったと思います。ああいうところは割り切って、1対1で対応させて中を固めるという、守備における人数のかけ方はもっとうまくできたんじゃないかなと思います。 --ゲーム全体としては、むしろ鳥栖よりも良い内容を表現できていたのではないでしょうか。逆転まで持っていけたことは良かったですけど、こういう試合で勝ち切らないと上には行けない。(内容は)良かったで終わってしまったら意味がない。しっかりと勝ち切れるチームになっていきたいです。 --追いつかれたあと、攻めるのか、守るのか。ピッチ内でのコミュニケーションはどう行っていたのでしょうか。1点を取りにいきたいという選手もいたと思いますし、そこの意見は正直、一致できていなかったのかなと思います。
逆転して自分たちに流れを持ってこられたところで最後、退場者が出て守り切ることができませんでした。本当に悔しいし、もったいないゲームだったなと思います。 --数的不利になるゲームというのは今季も何度かありましたが、今日はこれまでとは違ったところがあったのでしょうか。もうちょっと、失点シーンのところでクロスを上げた選手に対して厳しく寄せないといけないですし、あえて縦に行かせて、限定した中でプレーさせないといけなかった。それでも最後、自分たちディフェンス陣が中ではね返せていたら勝てた試合だったので、力不足という感じです。 --退場者を出したところで、ホームサポーターの盛り上がりが増したと思います。あの圧力で難しさを感じたようなところはありますか。個人としてはそんなに圧を感じることはなかったですけど、1人少ない中でも寄せるところはしっかり寄せないといけないし、アプローチするところはアプローチして、10人での戦い方、締めるところを締めないといけなかった。そこを自分や経験のある選手が伝えないといけなかった。素晴らしいスタジアムではありましたが、遠いアウェイまで来てくれたサポーターのために勝ち切らないといけなかった。 --退場者を出したことが大きな要因だったと思いますが、この試合から今後につなげていける部分はあるでしょうか。どうですかね。結果だけ見ればもったいない試合だったので、いまひとつ、まだ整理できていないですけど、チームとして良い形は何度かあったので、そういうところは続けていくこと。修正するところは修正して、中断期間でしばらく空くので、残り5試合、チームとして良い形で終われるようにやっていきたいと思います。
サガン鳥栖
監督
ファン・サポーターに勝点3を届けることができまして、非常にうれしく思います。2カ月半くらいですかね。待たせてしまいましたので、続けなければいけないなという気持ちになっています。ただ、選手たちの意志の強さ。それが本当にプレーに表れていましたし、それは評価してあげたいなと思うと同時に、これが鳥栖の伝統といいますか、そういう文化が表れた試合だったなと思います。 --相手が1人少なくなってからの戦い方については、どのような指示を出したのでしょうか。1-2という状況でしたので、得点を取りにいくことしか考えていませんでした。その中で何が効果的なのかというところでは選手の配置も変えるなど、いろいろとやりました。ただ、それは選手が最後決めてくれたからこそ、良かったというところなので、結局、僕が何を与えようとも選手が決めてくれたということがすべてだと思います。本当に攻めることしか考えていなかったです。 --その中で守備陣の原田 亘選手、ファン ソッコ選手に得点が生まれたのはどういうところが良かったのでしょうか。この試合ではセットプレーがチャンスになるかなと思いました。なぜなら、おそらく(その機会を)多く獲得できるであろう。そうなったときには後ろの選手が取れる確率が高くなるのかなと思いましたが、ただ、ああいう形で取ってくれたというところでは今後、われわれの武器が1つ増えますので、感謝しています。彼らの能力の高さというものを出してくれたと思います。 --勝った瞬間のスタジアムの雰囲気について。やはり、毎試合続けたいですよね。これがあるから、われわれはファン・サポーターと一緒に歩んでいきたいなと思っていますし、こういうものを続けていく。それがすべてだと思います。われわれにとっても最高の瞬間でした。
京都サンガF.C.
監督
いつもは多くを語りますが、あのレッドカードがすべてだったと思います。自分たちの勝ち筋、逆転まで持っていって、3点目が入ったところを取り消されても気落ちすることはありませんでした。相手のストロングポイントを抑えながら、最後に時間を使ってというところでわれわれの勝ち筋に入ったと思いますが、ああいうことが(どうして)起こるのかなと。監督を10何年やっていますが、初めてああいうことを見ました。 自分の指導力のなさを嘆くしかないし、ああいうことをうながしているわけではないですが、情けない気持ちでいっぱいです。本当にサポーターやスポンサーの方々、京都を応援してくださっている人たちに、こんなにみっともない事象を起こしてしまうのは監督である俺に責任があると思います。 --終盤、1人少なくなってからのゲームプランについては。アディショナルタイムが7、8分はあるので、1人少なくなったけど、あの戦いをする必要はない中で、やったことがない場所に人を配置しなければいけないようなアクシデントになりましたが、あのまま勝ったらいけないという教訓がその前の出来事(退場)で生まれていると思うと、逆転されたのも当たり前のことかなと思いますし、そうさせてしまっている俺のマネジメントにどこか欠陥があるんだと思います。 --1人少なくなった試合でも守り切れた試合もあったと思いますが、今日の試合との違いは。いや、それとは全然意味合いが違うと思います。VARが入っても、もらっていいカードともらってはいけないカードがあるはずですし、そんなの比較にならない。それはやった選手以外の選手たちがかわいそうだと思います。 --あの退場はほかの選手たちへの心理的影響が大きかったのでしょうか。もちろん、あるでしょうね。当たり前ですけど、ないとおかしいですし、人生を懸けてやっている選手たちに心理的な影響がないはずがないです。ただ、起きたのは夢の世界ではなく現実の世界なので、向き合ってやっていくしかないですね。
サガン鳥栖
FW 32
横山 歩夢
--得点に関わることを求められた中で、決勝点をアシストしました。長い間勝つことができていなかったので、この試合にぶつけたい思いがありました。今日はフィーリングが良かったので、自信を持ってプレーできたことが良かったと思います。 --相手に退場者が出たことで、スタジアムの盛り上がりがさらに増し、後押しをより感じられたのではないでしょうか。本当にプレーしやすかったです。VARのゴール取り消しで盛り上がったり、相手の退場が出たところでも盛り上がったり、スタジアムの雰囲気がすごかった。本当にサポーターの方々に感謝したいです。サポーターの方々がいなかったら、今日の勝点3はなかったんじゃないかなと思います。 --相手が1人少ない中でも、中央を固めるよりはサイドに人をしっかりつけてきた。横山選手がはがすことでチャンスの度合いがより広がるような展開だったと思いますが。1対1になれば自分は自信があるし、相手に退場者が出たことで自分の得意なシチュエーションに持っていくことができたので、結果につながって良かったなと思います。 --8試合勝ちなしの期間は個人としても悔しさはあったと思いますが、ひさびさの勝利については。この勝ちは大きいですけど、今季まだ連勝がないので、自分としてはここでホッとするというよりも、ちょっと次の試合まで期間は空きますけど、次の試合が大事かなと思います。
MF 5
河原 創
--9試合ぶりの勝利。勝つことの難しさも感じたのではないでしょうか。ここまで勝てないのはプロに入ってからも初めてだったので、チームとしても個人としても、前節も2点リードからひっくり返されて、何かを変えないといけないという雰囲気もありました。難しい時期でしたけど、こういう勝ち方も良かったなというのは1つありました。 --ゲーム内容自体は課題も多かったと思いますが。前半は内容としてはほとんど問題がないような試合はできたと思います。ただ、後半は立ち上がりに少しパワーを入れないといけない時間帯で逆に押し込まれたというか、自分たちのパワーを出せなかったかなというところがあります。 失点したあとも、なんとか雰囲気を自分たちでもっと高めていかなければいけないところで会話も少なかった。そういうところは流れが悪いなりに、自分たちで話し合うこと。少しずつ、自分たちのペースに持っていくためにもそういうことが必要かなと思います。 --相手に退場者が出て、スタジアムの盛り上がりが増した。スタジアム、サポーターに勝たせてもらったような感覚もあるのでは。それは間違いなくありました。(横山)歩夢が入って、流れを変えてくれたので、その中でちょっとずつスタジアムのボリュームも上がっていったと思います。 最後の得点の部分については、自陣から運んでいったような形だったと思いますが、ゴール前、ペナルティーエリア付近でより一層ボリュームが上がったのは、僕自身感じました。試合中ながらちょっと鳥肌が立ったというか、「ここで点を取らないと」という気持ちが僕自身もあったので、そこでチームが点を取れたのは良かったです。
GK 71
朴 一圭
--終盤の雰囲気を見ると、スタジアム、サポーターに勝たせてもらったような感覚もあるのでは。相手に退場者が出たのがとても大きかったと思います。あの時間帯に退場が出たことで向こうは数的不利になるし、あれによってアディショナルタイムもさらに追加される。あとはおっしゃったように、スタジアムも何か点が入るような雰囲気、相手からしたらおそらく相当にイヤな雰囲気を作り出してもらったと思います。勝たせてもらいましたし、本当に良い雰囲気を作ってもらいました。 今日は試合前のアップで(長期離脱になった)(楢原)慶輝の背番号入りのシャツを着てアップして、みんなでこの一戦に臨む気持ちというのは強かったと思います。そういうものが最後まで気持ちを切らさずに戦えた理由だと思いますし、そういう気持ちがあったからこそ、逆転されてもあきらめずに戦えた理由だと思います。今日はファン・サポーター含めて、みんなでガムシャラに戦ってつかんだ結果だと思います。 --これまでの8試合勝ちなしのときのほうが良い内容の試合もあったと思いますが、気持ちはこれまでの試合以上のものはあったかなと感じました。相手に退場者が出なかったら、こういうゲームになったのかなと思うので、単純に比較はできませんが、おっしゃったように気持ちを込めた試合ではあったと思います。 精神論になってしまいますが、どんな状況であれ、最後に笛が鳴るまでは気持ちを入ったプレーを見せ続けないといけない。相手もかなりの気合いでアウェイに乗り込んできますし、「これくらいでいいだろう」という気持ちで勝てる相手はJリーグにはいないと思います。 気持ちの入ったプレーを見せ続ける必要はあるので、内容としては前半は悪くなかったと思いますが、失点してしまうとどうしても後ろに重くなってしまう。そこで気持ちを入れ直して戦うことは必要だと思います。勝ったから何とでも言えますけど、冷静に振り返ると劣勢の時間は続きましたし、気持ちの入れ方は僕は大事だと思っています。 みんなが同じ方向を向いて勝つために何が必要なのか。あとは個々で絶対に負けない際のバトル、スプリント、サボらずにやり抜く。苦しくなったときに最後は気持ちが大事になってくる。正直、そこはまだ京都さんのほうが今日の試合では上だったかなと思います。厳しく言えば、まだまだ足りないかなと思います。今日はラッキーだったと思うし、決して自分たちの力ではないので、そこは勘違いしないようにしないといけない。