「無理してつなごうとして、相手の良さを引き出したところがあると思う。ゲームの流れを読むことがもっとできたかなと思います」(伊藤 敦樹) 「もうちょっと柔軟にやっても良かったかなと思いますし、(開幕までの)組み合わせのところでこれだけのマンツーマン(の相手)とやっていなかったので、引き出しが少な過ぎたのは正直あった」(関根 貴大) 試合序盤はチャンスを作りながらも、徐々に広島に圧迫されて自陣から脱出できなくなり、前半終了間際と後半序盤という悪い時間帯に失点。広島は最たる例になるが、今節の相手・東京Vをはじめとしてマンツーマン守備が主流なのが日本サッカー。いかに順応して修正と積み上げを図るかが今後の課題となる。
とはいえ、選手たちはそれほどショックを受けているわけではなく、前向きだ。プレシーズンの内容・結果に一定の手ごたえがあったことに加えて、最初に広島を体験できたこともポジティブに捉えられなくもない。
「(マンツーマンへの対応について、プレシーズンでは)正直なかなか肌では感じられていなかったので、そこでの積み上げというところではすごく重要な試合だったと思っています。次の試合はまた相手のフォーメーションが違うので、自分たちがやりたかったことが出せるんじゃないかという期待があります」(関根) 広島戦の苦戦は、主力のチアゴ サンタナと伊藤が復帰したばかりでコンディションがもう1つだったことも影響した。両名とも状態は上向いており、さらに今節は中間頓挫があったオラ ソルバッケンがメンバーに名を連ねてくる可能性もある。
新戦力の快足ウインガーは「良い部分もたくさんあり、向上しなければいけない部分もあります。まずは自分たちのやり方、アイデンティティーをしっかり表現して、それをやり続ければ結果はついてくると思います」と開幕戦を分析。大久保 智明も復帰に近づいており、戦力はより厚みを増してくるだろう。
なおかつ、今節はホーム開幕戦。チケット発券枚数はすでに5万枚を超えており、大観衆が浦和を後押しする。仕切り直しにはもってこいのシチュエーションだ。
一方の東京Vは最後に押し切られたとはいえ、16年ぶりのJ1開幕戦で昨季2位の横浜FMと堂々と渡り合った。ただ、城福 浩監督は「『内容が悪くなかった』という一言でまとめたくはない。われわれに足りなかったものがあって、それをしっかり突き詰める1週間にしたい」と話し、姿勢を崩さない。
国立競技場ではホーム開催として大観衆を体験したが、今節の埼玉スタジアム2002はまったく空気の違う大アウェイ。地力が問われる一戦となる。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
