鳥栖戦は、開幕当初から2トップで出場してきたルキアンがコンディション不良、鈴木 章斗がケガのためメンバーから外れていた。ただ、ここ最近は福田 翔生が台頭してきている。本人としても「1点決めたことで嗅覚が上がってきている」と4月13日に行われた明治安田J1第8節・横浜FM戦でJ1初ゴールを決めると、24日のJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド 2回戦・秋田戦以降、公式戦4試合連続ゴールを決めている。
「このエンブレムを背負っているので、そんなのは気にしていられない。戦うだけ」とケガをも厭わないほどの果敢な走りで攻守において動き回り、最近はどこへ走れば得点を奪えるかという感覚も向上してきた。
チームとして懸念されるポイントは、セットプレーからの失点が多くなってしまっていること。当然、課題として向き合って取り組んでいる。「それでも質でやられているところもあるので、『しょうがない』と割り切るところも必要かなと思います」と鈴木 雄斗は語る。特に、今節の相手はセットプレーに強みを持つ町田だ。もし、またセットプレーから失点を喫してしまっても、必要以上にネガティブにならないことが大切だろう。
「もちろん無失点がいいですけど、1失点しても仕方ないと思えるくらい前の選手が得点できればと思う」と似たような考えを阿部 浩之も口にする。うまくいかない中でも前節の鳥栖戦のように、「お互いが良いところを引き出せていたと思いますし、その中でベースとするものがあった攻撃」(山口 智監督)を繰り出し、相手を上回りたい。
対する町田は、前節の京都戦で3-0と完勝を収めてみせた。「立ち上がりはお互いに緊迫した状況だった中で、押し合うような時間も続きましたし、あるいはわれわれにとっては危ない局面もありましたが、次第に落ち着きを取り戻して町田のサッカーに持ち込めたことが今日の試合で一番良かった点」と黒田 剛監督が振り返っていたように、22分にハーフウェーラインからのカウンターで最後はオ セフンが先制点をマーク。そして後半に自陣からの速攻と、FKで2得点を重ねた。
U-23日本代表の活動に参加し、カタールから帰国したばかりの平河 悠と藤尾 翔太も後半から早速出場し、チーム内の競走も激化。「後半の途中から藤尾や(ミッチェル)デューク、エリキといった選手をピッチに送り出せる喜びを感じました。クリーンシートで終えられたことを含めて、本来町田が目指すべきサッカーを選手たちは表現してくれた」と、黒田監督は充実感を口にするも、「常勝チームを作っていくには維持、継続していくのが一番難しいことですが、次節の湘南戦に向けて、しっかりと良い準備をしていきたい」と気を引き締める。
[ 文:舞野 隼大 ]
