明治安田J1第21節・神戸戦に敗れて連続不敗試合数が『11』で途切れてから、鹿島が苦労している。その神戸戦を含めた直近3試合は1勝2敗。神戸戦の3失点に続き、前節・横浜FM戦は4失点の大敗となった。試合後、ランコ ポポヴィッチ監督は「優勝を狙うチームが4失点もしてはいけない」と振り返っていた。失点を減らさなければ、勝てる試合も勝てなくなってしまう。神戸戦も横浜FM戦も先制しているのは鹿島のほうだ。神戸戦では
チャヴリッチが、横浜FM戦では
知念 慶が先制点を奪って試合を優位に進められるはずだった。リードを維持できていないところを踏まえると、ゴール前の守備だけでなく、ボールの失い方や攻撃の終わり方など、見直すべきところはたくさんありそうだ。
15日には、三竿 健斗の約1年半ぶりの“帰還”を発表。昨夏の
柴崎 岳に続き、また1人、鹿島で優勝争いをした経験を持つ選手が欧州での戦いを経て戻ってきた。「このクラブで優勝をしたい。自分にとって最善だと思い、決断しました。自分の持っている力を最大限発揮して、アントラーズのために戦います」(三竿)と、クラブの悲願であるリーグタイトル奪還に向けて強い意気込みを持つ。CBやボランチは補強ポイントだっただけに、登録が問題なければこのFC東京戦からピッチに立つことが可能となる。チームの戦いを安定させるためにはまたとない選手を獲得できたと言えるだろう。
対するFC東京は、メンバー編成に頭を悩ませそうだ。前節・新潟戦を最後に、パリ五輪に臨むU-23日本代表に選ばれている
荒木 遼太郎と
野澤 大志ブランドンがチームから離脱。さらに
松木 玖生も海外クラブへの移籍を前提とした手続きと準備のため、同試合をもって離脱した。そのほかにもケガが心配される選手もおり、ベストメンバーを並べられるか微妙なところだ。
ただ、チームとしては第21節・福岡戦、前々節・柏戦で連敗を喫したところから、前節は2-0の快勝を収めることに成功した。特に6分という早い時間に奪った
遠藤 渓太の先制点は、素早くパスをつないで相手のゴールを陥れる、FC東京らしい鋭い得点だった。突破力のあるウイングタイプの選手を両サイドに置いてきただけに、今後もこうした得点を増やしていきたいところだろう。
前半戦での対戦は、このときもベストメンバーをなかなか組むことができなかったFC東京が、
仲川 輝人と
原川 力のゴールで2-0の勝利を収めている。鹿島は前半こそチャンスを作ったが、後半は相手に上回られてしまった。ただ、その後もチームバランスを調整し続けた鹿島は最適な戦い方を見いだし、上位に食い込んでいる。そのまま上位陣に食らいつくためにも、中断期間前最後の一戦は大事な試合となる。どのチームも夏の暑さに苦しむようになっている。成績を安定させるために夏仕様の戦い方を身につけるチームはどちらだろうか。
[ 文:田中 滋 ]