スコアも立ち位置も。京都がひっくり返す
ジュビロ磐田
監督
今日もたくさんのサポーターが、本当にこの一戦に懸ける思いというか、魂を込めた声援をしていただいたが、このような結果になって本当に申し訳ないと思っています。 試合は自分たちが想定したような形で進んだと思っています。前半に(松原)后のクロスからジャメ(ジャーメイン 良)が取ってくれて、1-0で終え、後半もそこまで相手に危険なシーンを作らせていなかったと思いますけど、一瞬のスキを突かれてあのような失点をしてしまった。2失点がわれわれに重くのしかかってしまい、そこから立て直せなかった。 いろんなプレッシャーがあるとは思いますけど、あそこで踏ん張れなかったのは、まだまだ力がないのかなと思っています。そこから勝点を取りにいきましたけど、得点を奪えず、痛い敗戦になりました。ただ、まだ何も終わっていないので、次に向けて準備したいと思っています。 --2点目を奪いにいくのか、1点を逃げ切るのか。どういう判断だった?まず(松本)昌也を入れたときはブルーノ(ジョゼ)が足をつってプレーが不可能だった。それで交代しました。レオ(ゴメス)を交代させたのは、レオがプレー不可能だというところで代えざるを得なかったので、このような交代になりました。 --ブルーノ ジョゼ選手を先発に起用した意図は?初スタメンの(J1第20節・)東京V戦以降は途中出場が多かったですが、練習中から良いプレーは多かったし、今回彼のサイドの突破だったり、カットインしてニアゾーンを取るところはよく出してくれたと思います。そこから得点が生まれてもおかしくないシーンを作り出してくれたので、本当に期待どおりにやってくれたと思います。 --中断期間で取り組みたいことは?今日敗戦しましたけど、後半の途中までしっかりと戦えた部分は継続してやりたいと思います。ただ、失点してからは、もちろんトレーニングで改善しなければいけない部分もあると思います。われわれはこの位置(降格圏)にいるので、戦術的な部分もあるとは思いますけど、先制して追いつかれたときのメンタリティーの部分で、どのように試合を終わらせるのかだったり、追いつかれたときにどうやって自分たちを奮い立たせてやっていけるかという部分は、選手たちとも話してみようと思っています。
京都サンガF.C.
監督
この試合をもってJ1が中断期間に入るということで、7月の最後の試合をどう戦うのか。磐田には僕が監督になってから一度も勝てていませんし、アウェイでは1点も取れていません。彼らから勝点3を取るためには、相当の努力をしなければいけませんでした。前半から良い流れで攻撃と守備ができていましたが、相手の決定力の高さに1点やられてしまいました。ただ、そのあとにブレずに我慢して、交代選手も含めて良い時間帯で2点を取れたのが今日の勝因だと思います。今までは失点すると、その余波から2点目、3点目を失ってゲームを終わらせてしまうような試合が前期は多かったですが、ここ10試合くらいでようやく自分たちの形を膨らませることができています。自分たちの戦いは結果もそうですが、内容的な進歩も見られます。それをこの中断期間にゼロにしてしまわないように、しっかりと休むところは休んで、また積み上げていきたいです。 交代出場したラファエル(エリアス)が初ゴールを決めてくれたことはチームにとってめちゃくちゃハッピーですが、先発した(平賀)大空や途中から出た金子(大毅)や(鈴木)冬一や佐藤 響、中野 瑠馬は大学生ですが、チーム全員が本当にアグレッシブにいつもやっていることを試合でもやってくれたことは、チームにとってプラスでしかないです。誰がレギュラーかというよりも、みんなで競争してサッカーを突き詰めていくということでいうと、今日は良い日になったと思います。 --後半開始からラファエル エリアス選手を投入した狙いと、評価について。そんなに(練習で)コンビネーションを構築する時間はなかったんですが、彼にはパワーや左足のシュート力、クロスに入ってくる力があります。磐田のディフェンスラインの選手も疲弊していた感じがあったので、原(大智)と(マルコ)トゥーリオを置いて起点を作って、ラファエルのキープ力、体の強さを生かした攻撃をしようというのがうまくいったと思います。本調子かどうかで言えば、彼はまだまだできる選手だと思います。 --同点に追いついてから、さらにチームの勢いが増したように見えたが?少しラッキーというか、運があった同点ゴールでしたが、われわれは(今季ここまで)アンラッキー……というのは分析的には間違いなのかもしれませんが、そういった失点を重ねて苦しくなってしまった現実もあります。そういう意味では(同点に追いついたあとに)磐田さんが少し気落ちしたところをそのまま押し切れたというのは、チームの成長だと思います。何より逆転してからも、守備で後ろに下がらずに、相手のファウルを誘発して時間を使えたことも、少し大人になった感じがしました。 --警戒していた磐田の2トップに対しての守備について。失点はもったいなかったですが、それ以外ではCBの2人とアンカーの(福岡)慎平や金子で、よくフタをしていました。何度が抜けられてピンチになりそうな場面もありましたが、サイドからのクロスを防ぐ練習もしてきましたし、大きな問題はなかったかなと思います。
立ち上がりは決して悪い入りではなかったと思いますし、前半は自分たちの良さが多く出せたと思いますけど、後半はチームとしてどうするのかというのを合わせ切れなかったことで、逆転される結果につながったと思います。 --後半は京都側が前線のパワーを最大限に生かしてきた。そこについてはどう感じていた?前半から背後を狙ってきていたし、そこは分析もしていたが、後半は特に奪ったらすぐに背後に蹴るシーンが多かった。そこでセカンドボールを拾えず、自分たちの時間を作ることができなかったので、逆転につながってしまったと思います。 --前半は右からの攻撃が機能していた印象もあるが、心がけていたことは?今日はブルーノ(ジョゼ)がスタートだったので、彼の良さをどう生かすかというところで、サイドで仕掛けることができるので、自分が内側を取ることでうまくバランスはとれたし、良いシーンも作れた。そこはポジティブに捉えて続けていきたい。
京都サンガF.C.
(自身の得点は)まずマルコ(トゥーリオ)が素晴らしいボールを上げてくれました。そこに対して自分もしっかり突っ込むことができたし、あれは偶然生まれたのではなくトレーニングの産物だと思っています。あそこにボールを上げてくれたマルコ、それを決めた自分、あとは最後の逆転勝利まで持っていったチーム全員へのギフトだった、そんな勝利だったと思っています。 --クロスが上がる前の駆け引きで、相手DFのマークを外して前へ入った動きも良かったが。あそこの位置に入っていくのはFWの1つのやり方ですが、それプラス、チームのシュート練習だったりで「こういうポイントに入っていこう」ということは(来日してから)短い期間ですが、かなり取り組んできました。自分としてはイメージがありましたし、それがうまくハマってゴールが生まれました。本当に自分のゴールというよりは、みんなで持ってきたゴールだと思います。マルコだけが、自分だけが素晴らしいんじゃなくて、みんなで勝ち取った今日の勝点でした。 --試合後のヒーローインタビューでは涙も見られたが。ブラジルからやって来て、いまは家族とも離れているんですが、そういった中で文化や言葉や食事、時差ボケなどいろんなことがあります。すべてが違う国に来て、1人離れたところで仕事をしているわけですが、そういう中でゴールが決まって実ったという感じで、その気持ちが爆発したというか、感情がすごく出てきたシーンでした。家族のことや、異国でプレーして1つの結果を出したことに対してのエモーショナルな感情だったと思います。
相手の2トップはJリーグの中でもトップクラスの選手たちでしたし、コンビネーションが良いので、何度かゴール前まで攻め込まれる場面がありました。でも、そこはノリくん(鈴木 義宜)やアピくん(アピアタウィア 久)を中心に対応していたのと、その局面だけではなく、そのあとのところもカバーし合おうとしていました。なので、そこまで自分たちを見失うことはなかったです。相手が後ろからつないでくるとき、そこでボールを奪えれば僕たちのリズムになると思っていました。後ろで回されていても怖がらずにプレスへ行けたことは良かったです。CBにポジションが変わったあとはラインコントロールのところと、2トップに対して自由を与えないことなどを心がけました。 --誰がピッチに立っても結果を出せるようになってきた。良い競争が生まれているのでは?ヤマくん(山﨑 凌吾)やイチくん(一美 和成)が移籍して、逆に新しく来た選手もいますが、彼らも京都らしいサッカーに適応できるようにコミュニケーションをとりながらやってくれています。チームにとって間違いなくプラスになっていますし、練習からサンガの色を出せていることが、誰が出ても戦えていることにつながっていると思います。
ジュビロ磐田
FW 11
ジャーメイン 良
--ゴールシーンについて。(松原)后が股の下を通すクロスが得意なので、あれも蹴るタイミングで相手がマンツーマン気味でしたけど、背中から相手の前で駆け引きできた良いゴールだったと思います。 --前半について。前半は長いボールを使うこともあったが、(京都の)アンカーが自分のところを見ていたので、数的にもボランチのどちらかが浮いているような状況だった。そこをうまく使いながら、サイドへ展開してというやりたいことができた。 ただ、後半は相手の圧力もあったし、前半は自分のところをアンカーがフタしていたが、金子(大毅)選手を入れた辺りから相手のアンカーが自分のところを捨てて、前に出てきている感覚があった。相手がやり方を変えたときに自分たちも判断して、ピッチの中で修正できるようにならなければいけなかった。 --後半について。前半はセカンドボールの球際のところで勝てていたが、後半は負けていた。そこで京都のやりたいことを引き出させてしまった。得点を取られると相手もペースに乗ってきますし、攻撃のところでも自分たちで前半のように動かせるところは動かして、蹴るところは蹴るというのをチームで統一できていれば、もう少し2点目を取りにいくようなシチュエーションを作れたと思う。本当にゲームが止まったような状態で、時計を見たら70分が過ぎていた。それだけ失点するまでは中身のないゲームをしていたと思うし、2点目を取りにいくためにボールを動かせるところでも蹴っていたと思うので、そこは反省点だと思う。
MF 19
ブルーノ ジョゼ
自分の特長は試合の中で出せたと思いますし、チーム全体のところで言えば、試合の入りから(失点を喫するまでの)終盤にかけて良いプレーができた。もちろん結果がショックなものになってしまったので、全体を通して言えばそうではなかったのかもしれない。自分たちがリードしたあとの試合運びを修正していかなければいけないとすごく感じた試合になった。 --右サイドからチャンスに絡んだ活躍について。本当に自分の特長をしっかりと出せた試合だったと思いますし、突破力の部分だったり、突破したあとのクロスで数多くのチャンスを作ることができたと思う。それも自分をうまく使ってくれた仲間がいたからだと思いますし、自分が入ったから右サイドが活性化したというよりも、チーム全体で攻撃をうまく作りながらチャンスを作れたと思います。
MF 50
植村 洋斗