互いに20日のJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦に勝利して迎える今節。リーグ中断明けの初戦で注目したいのが、ボランチによる主導権争いだ。柏は今季、FC東京から新加入の原川 力と大卒2年目で頭角を現した熊坂 光希がチームの屋台骨を担っている。
原川 力は両サイドやクサビへの配球役として役割をまっとう。パスを一度受けることでチームを落ち着かせる仕事も担うなど、司令塔として欠かせない選手になっており、時には熊坂 光希をアンカーに据えた[3-5-2]のシステムではシャドーの一角を担いつつも、ボランチの位置まで下りて、ポゼッションに好循環をもたらすファクターだ。
そして、今季大ブレイク中なのが熊坂 光希だ。東京国際大時代に磨かれた球際の強さでピンチをシャットアウトしつつ、華麗な身のこなしで相手のプレスを無効化。親和性の高い両者はリカルド ロドリゲス監督のチームにおいて絶対的な存在として君臨している。
一方の東京Vは、前節にキャプテンの森田 晃樹が負傷交代。ケガで離脱しており、柏戦は欠場が濃厚だ。城福 浩監督の言う「中盤の“へそ”」になる存在として、森田 晃樹が離脱する影響は決して小さくないが、その替わりに今季磐田から加入した平川 怜が出場時間を伸ばしている。
名古屋戦では34分から森田 晃樹に代わって出場し、縦横無尽に駆け回ってハードワークしながら穴を埋める作業を遂行。続くルヴァンカップ1回戦・長野戦でスタメン出場を果たすと、前線へ飛び出して鋭いシュートを放ち、FKからも決定機を演出した。出場時間を伸ばすことで、チームにフィットし始めている。
その相棒を務めるのが齋藤 功佑だ。今季はボランチのほかにトップ下でもプレーし、要所で顔を出してチャンスを作るなど健在。「(チームとして)強度も上がってきている。ここから連戦になるので、本当に総力戦で頑張っていかないといけない」と語っており、来週末までの3連戦に向けての士気も高い。
広島戦で今季初ゴールを奪った柏のエース・細谷 真大は、「走れるチームだと思いますし、若い選手も多いところでの勢いが出てくる」と東京Vの印象を語る。「どの相手に対しても(ボールの)失い方は意識していますけど、ヴェルディにとってそこは特長だと思う」とカウンターを警戒。小泉 佳穂も「愚直にやり続けられるような強さがある」と話しつつ、「相手の愚直さに、こっちも同じぐらいのひたむきさを見せなきゃいけない」と分析した。
[3-4-2-1]によるミラーゲームも予想される一戦。中盤で主導権を握るのは、どちらのボランチになるだろうか。
[ 文:藤井 圭 ]
