対戦に先立って両クラブの社長が発表しているコメントの一部を抜粋して紹介する。
岡山の森井 悠代表取締役社長のコメントはライバル心が濃くにじむものだった。
「岡山にとって、とりわけ広島に対する思いは強いものがございます。野球もサッカーも、歴史ある、日本を代表するチームを持つ広島に対して、憧れと悔しさを抱いておりました。もう日本全国の皆さまに、『岡山って、広島のあっちだっけ?こっちだっけ?』とは言わせません。施設としても日本を代表する素晴らしいスタジアムを整備された広島との真剣勝負に、岡山の街の力を結集して挑んでまいります」 広島の久保 雅義代表取締役社長のコメントは冷静だった。
「当クラブは、『中国地方全域にわたるスポーツ文化の活性化』に寄与することを設立時の目的として掲げています。このダービーマッチを通じて中国地方のスポーツ、文化、歴史を発信するとともに、両県民の皆さまに活力を与えられる、そんなダービーマッチにしていきたいと思っています。まずは広島でのホームゲームでファジアーノ岡山さんを迎え、“3本の矢”の誇りを胸に、安芸の陣にふさわしい総力戦をお楽しみください」 Jリーグオリジナル10の広島は、今季でミヒャエル スキッベ監督体制4年目を迎え、タイトルを目指して力強い戦いを見せている。一方、J参入16年目の昨季にJ1初昇格を成し遂げた岡山は、チャレンジャーとして果敢に相手に向かっていくサッカーを今季見せて勝点を重ねている。
広島のゴールを守る大迫 敬介は「岡山の試合を見ていても強いチームだということは分かる。相手の良さを出させないことも大事ですけど、“中国ダービー”だからっていつもと違うことをするのではなく、いつもどおり自分たちのパフォーマンスをすることが大事だと思います」と言って準備を進めていた。
岡山でプロのキャリアを始めた阿部 海大は「広島は個の能力もあって組織としての強さもある、本当にJ1でも優勝を狙えるクラブだと思います。その相手にいまの自分たちが何をできるかが楽しみですし、広島に対するファン・サポーターの方の思いは強いと思う。J1で初の対戦になるし(※公式戦における対戦でも初)、本当に素晴らしいスタジアムでできるので、良い試合をしたいし、勝つ試合をしたいです」と勇んでいる。
エディオンピースウイング広島で12日の14時にキックオフする“中国ダービー”は、どんな90分間になるのか。一度しかない最初の試合にふさわしい好ゲームを、二度目、三度目が楽しみになるような熱いゲームを期待したい。
[ 文:寺田 弘幸 ]
