両チームともここまで7勝6分9敗。得失点差で名古屋が上位にいる状況だ。そして前節、上位を相手に勝利を収めていることも同じ。連勝という“ストロングフィニッシュ”で気持ちよく中断期間を迎えたい。
名古屋は前節、広島と対戦。10番を背負うマテウス カストロが前半のうちに2ゴールを挙げて試合を優位に進めると、終盤に1点を返されたものの、しっかりと逃げ切った。そのゴールはGKピサノ アレックス幸冬堀尾のロングキックを起点にマテウス カストロのスピードを生かしたものと、それまでの前線からのプレスがボクシングのジャブのように効き、稲垣 祥が相手GKのパスをカットしてからのもので、2ゴールともにチームとして狙いどおりの形だった。
開幕直後はバラバラだったパズルがようやく組み上がってきた印象だが、今節も練習で積み上げてきたサッカーをピッチ上で表現したいところ。先制点はもちろんだが、チームとしては守り切るスタイルではないため、追加点を奪えるかどうかがポイントになる。
ただ、少し不安なのは、マテウス カストロが前節で1点目を決めたあとに足首をねん挫してしまったこと。その後、前半終了までプレーし、さらに1ゴールを積み上げていることから長い離脱とはならないだろうが、気温が上がるごとに調子の上がるエースがピッチに立てなくなると戦力の大幅ダウンはまぬがれない。替わって出る選手の奮起にも期待をしたい。
また、もう1点注目したいのはGKである。前節は、5月3日の明治安田J1第14節・清水戦の直前に負傷したシュミット ダニエルがベンチ入りを果たした。本来ならシーズンを通してこの日本代表経験のあるベテランがゴールマウスの前に立つ算段だったが、その清水戦からピサノ アレックス幸冬堀尾が好パフォーマンスを発揮し、チームの成績が向上。弱冠19歳のGKはここまで自身が出場した9試合で1敗しか喫していない。中断期間以降も守護神の座を守るためにも、今節はクリーンシートで勝利しておきたいところだ。
対する東京Vの前節は、川崎Fを相手にホームで勝利。32分に右CKからニアで谷口 栄斗がそらし、ファーサイドに入り込んだ深澤 大輝が蹴り込んで先制すると、相手に押し込まれる場面は多かったものの、GKマテウスを中心に最後の局面では集中して守り切った。
リーグ前半戦ではハードワークや堅守で、粘り強く勝点を積み重ねてきた東京V。今節もその持ち味を発揮しながら4月末以来となる連勝を目指すことになるが、ポイントはセットプレーだ。前回の名古屋との対戦(第6節/2○1)でも決勝点となったのは、CKからの綱島 悠斗のヘディングシュート。相手にボールを持たれる展開になっても意識高く守り切り、一瞬のスキを突く攻撃で仕留めたい。
昨季、16年ぶりとなったJ1での対戦は、いずれもホームチームが勝利し、今季の前半戦もホームの東京Vが白星を挙げた。果たして今節はどういう結果になるだろうか。連勝がチームに勢いを与える。
[ 文:斎藤 孝一 ]
