開幕戦が17シーズンぶりのJ1クラブとしての戦いになった千葉は、浦和に0-2で敗戦。開幕前恒例のプレシーズンマッチ・『ちばぎんカップ』の柏戦で出た課題を修正し、前からアグレッシブにボールを奪いにいく姿勢やディフェンスラインを積極的に上げる戦いを見せたものの、序盤の2失点、さらに前半から作ったチャンスを決め切れなかったことが最後まで尾を引いた。
特に前半開始早々の判断と連係のミスによるPK献上と、相手の個の力に屈した失点が悪い意味で際立ってしまったが、一方で『ちばぎんカップ』で柏を相手に見せた腰が引けたような姿からは打って変わって、J1の舞台でも「勇気を持ってみんながプレーしようとした部分はしっかり表現できた」(小林 慶行監督)ことは自信につながっている。
「まず自分たちが100%を出さないことには何も得られない」(小林 慶行監督)ことをチームとして認識しながら、J2で積み上げてきたこと、「ハイプレスからカウンターで速攻、あとは自分たちがボールを持っていればラインブレイクというところは変わらず精度を上げていく」(前 貴之)ことを意識しながら、17シーズンぶりの国内トップカテゴリーにおける勝利を目指す。
対する川崎Fの長谷部 茂利監督は、2016年に監督としてのキャリアをスタートさせたクラブに対し、「長い間、苦労してJ1に上がったので非常に喜ばしいし、うれしかった。『おめでとう』という気持ち」と祝辞を送りながらも、古巣に勝利をプレゼントするつもりはないはずだ。
開幕戦では3点をリードしてから柏に押し込まれる時間が続き、3失点。チームとしての守備が昨季同様の課題として残ったが、開幕戦から5得点と昨季J1最多得点の攻撃力が変わらず高いことを印象づけた。クラブ史上最速となる前半25分でハットトリックを達成したセンターFWのエリソン、昨季13ゴールの伊藤 達哉と福岡から加入した紺野 和也による両ウイング、その破壊力はこの16年間フクダ電子アリーナでは見られなかったようなものだ。
手法は異なれど、お互いにまずは押し込んで相手陣でのプレー時間増を目指すことになるだろう。それぞれの開幕戦がそうであったように、自ら主導権を握りにいくことで白熱した攻防が各所で見られる上に、多くの得点が生まれそうな期待感もある。
昨季、そして今季の開幕戦とフクアリでの試合は幾度となく熱狂を生んできたが、今回もエンターテインメント性に富んだ試合になりそうだ。
[ 文:菊地 正典 ]
