川崎Fの長谷部 茂利監督にとっては、2018年から2年間指揮を執ったクラブとの久しぶりの対戦となる。その2年間を振り返り、「私が水戸の監督になったときに『アツマーレ』という練習グラウンドの体制も整って、恵まれた環境でやらせてもらった。あと一歩、(J1昇格には)足りなかったですけど、自分の中では良い成績を出せたと思いますし、選手もクラブも前進したと思うので、本当に濃い2年間でしたね」とコメント。感慨深い一戦となりそうだ。
ただ、チーム状況に目を移すと、川崎Fは前節・FC東京戦で今季初黒星を喫したばかりである。その“多摩川クラシコ”は内容でも下回り、ほとんど良いところを出せないまま試合終了を迎えた。攻守で課題は散見されており、今節に向けての修正点は多く考えられるが、まずは90分で勝利し、開幕戦以来の勝点3を奪うことが絶対。ボランチの位置で先発を続ける河原 創は結果の重要性を訴えた。
「まずは勝たないことには始まらない。一番は内容と結果がマッチすることですけど、うまくいかない中でも勝点を拾っていくことは上位に行くためには必要な力だと思うので、うまくいく、いかないがあると思いますけど、まずは勝点を取るところから。そのために個人でもチームでもどう戦うかが大事になってくると思います」 開幕からの3試合を見ても、水戸は前線から果敢にプレッシャーを掛けてボールを奪いにくる可能性は高い。昇格組として失うものはないだけに、そのアグレッシブな姿勢に呑み込まれないことが重要。昨季まで所属していた東京Vで失うものがない者の立場を経験している谷口 栄斗は戦いのポイントをこう挙げた。
「水戸はJ2から上がってきて、失うものは何もないチーム。その立場は自分自身が一番分かっているので、勢いに乗ると怖いものはない。受けてしまうと相手の勢いに呑み込まれてしまうので、受けて立つのではなく、しっかりと自分たちからアクションを起こして戦えればいい」 ホームで連敗は厳禁。川崎Fにとっては必勝が期されるゲームとなる。
アウェイの水戸からすれば、モチベーションマックスで臨むゲームとなるだろう。長谷部 茂利監督時代の水戸を知る選手はもういないが、いまの水戸の礎を築いた功労者が率いるチームとの対戦は力が入る。クラブとしても久しぶりに訪れる“等々力”の地で成長した姿を示し、トップカテゴリーにおける初の勝点3をつかみ取りたい。
[ 文:須賀 大輔 ]


