首位が決まる可能性のある試合会場は、千葉のホーム・フクダ電子アリーナ。そして首位の可能性を有しているのは、アウェイの鹿島だ。2位のFC東京とは勝点4差、3位の町田とは勝点6差。FC東京は前日に試合を行い、町田は鹿島の試合後にキックオフを迎えるが、他会場の結果にかかわらず、勝点3をつかめば首位確定となる。
2025シーズンのJ1王者でもある鹿島は、シーズン移行前の特別大会でも順調に歩みを進めてきた。16試合を終えて13勝、90分以内での11勝はWESTグループも含めて最多。得点26はJ1百年構想リーグ3位であり、失点数は『9』と両グループを通じて唯一の1ケタに抑えている。そして、2009年以来となるフクアリでグループ首位を懸けた一戦に臨む。
盤石の戦いを続けてきた鹿島に懸念点があるとすれば、ここ数試合は勝点獲得のペースがやや落ちているということか。結果だけを見れば3連勝中であるが、うち2試合がPK戦での勝利。それでも勝つことが鹿島の強さとみることもできるが、この4試合で重ねた勝点は『7』と1試合平均1.75であり、それまでの12試合の1試合平均2.67から減らしているのは確かだ。
さらに、相手が千葉ということがもう1つの懸念材料になるかもしれない。なぜなら、鹿島にとってのホームゲームだった第8節の試合は、結果こそ2-1で鹿島が勝利したものの、試合内容で言えば、鹿島の鬼木 達監督が「自分たちが目指しているものは、ほぼ出せなかった」と嘆く試合だった。
ただ、直近の試合で必ずしも期待どおりの内容、結果ではないことや、前回対戦で苦戦した相手であることは、勝利に向けて気を引き締める要素になり得る。また、何か大きなものが懸かったときほど普段の力を発揮しにくいものだが、クラブの歴史としてそれでも結果を出してきたのが鹿島でもある。
一方、千葉はここまで3勝13敗(うちPK戦での負けが3試合)で勝点12の最下位に沈んでいる。ただ、前半戦の鹿島戦のように良い内容のゲームも決して少なくない。
前節・町田戦は0-2というスコア以上の完敗を喫した一方、前々節・FC東京戦は内容の面でも主導権を握りながら3-0で快勝。上位に勝つ力も十分にあることを証明している。アウェイの鹿島戦では“それでも勝利をもぎ取る”首位の強さに屈したが、ホームのファン・サポーターの声援も力にしながら、首位を相手に17年ぶりの国内トップカテゴリーでの成長の跡を示したい。
この試合のチケットの販売枚数は17,700枚で早々に完売。ここまでのホームゲーム平均入場者数14,204人を記録しているフクアリの入場者数が今季最多になるのは確実だ。
片や地域リーグラウンドのホーム最終戦。片や首位決定が懸かった試合。互いになんとしても勝ちたい試合だ。互いがプライドをぶつけ合うように激しく、見ごたえ十分の試合を展開してくれるに違いない。
[ 文:菊地 正典 ]
