現在の順位からすれば神戸優勢の展開が予想できるとはいえ、福岡もここ5試合で90分勝利はないがPK戦2勝2敗と勝点を積み上げ、攻守である程度の手ごたえをつかんでいるだけに、勝負は分からない。そんな一戦に向けて福岡は、塚原 真也監督が「神戸は優勝とその先にあるACLEも意識しているので、その圧に負けないようにすることが大事」と言い、ボランチの椎橋 慧也も「大迫 勇也選手や武藤 嘉紀選手など、一瞬で試合の流れを変えられる選手がいるのは事実だが、それでもそんな彼らをリスペクトし過ぎることなく、ガツガツと強気な姿勢で行くことが勝つためには大事」と、まずは強いメンタルと前向きな姿勢をポイントに挙げた。
さらにピッチ上での戦いにおけるポイントについて、4月度のWESTグループにおける『KONAMI 月間MVP』および『月間ベストゴール』を受賞(クラブ史上初となるダブル受賞)した見木 友哉は「神戸はフィジカルが強い選手が多いので、球際や1対1で簡単に負けないことが大事。第15節・京都戦の前半に相手のパワーに負けて苦しんだ経験を生かしたい。そこで五分五分以上にもっていければこちらに流れが来るはず」と話す。
シャドーやボランチとして優れた技術と高い戦術眼を発揮する北島 祐二は「神戸は想像以上のパワー、強度、スピードを出して襲いかかってくるはずで、まずはそういう姿勢に呑まれないようなメンタルの強さが必要。しかし、神戸の実力を考えればそれだけでは不十分で、それ以外のところで自分たちらしさを出して勝負に出ていかなければならない」と言う。ここまで高めてきた組織的な攻守で相手のパワーに対抗、あるいはいなすことでスキを作りだす作業にトライすることを勝利のポイントに挙げている。
神戸は前節・長崎戦で2-2から迎えたPK戦に敗れて勝点1にとどまったが、8試合ぶりに先発して武藤 嘉紀のゴールをアシストした飯野 七聖が「勝点1を拾えたというのをチームとしてもプラスに受け取って、最後にみんなで勝ち取るだけ」と話していることを踏まえれば、気持ちの切り替えはスムーズに進みそう。
また、ミヒャエル スキッベ監督は長崎戦を振り返り、「同点にされる前に3-1にしておきたかったなというのが正直な印象」と、複数の決定機逸失を悔いたが、それだけの好機を作り出したこと自体は前向きに捉えられる要素だろう。
今季一度目の対戦では福岡が前半に退場者を出した。数的優位となった神戸は後半に武藤 嘉紀と小松 蓮がゴールを挙げ、失点を終了間際の橋本 悠の直接FK1本に抑えて勝っている。その事実も、神戸としてはプラスに働くか。
神戸が勝って首位を決めるのか、それとも福岡がホームで意地を見せるのか。
[ 文:島田 徹 ]


