最下位脱出に続いて残留圏への浮上を目指す千葉と、上位進出を狙う横浜FMが、千葉のホーム・フクダ電子アリーナで激突する。
千葉は前節、長崎に1-1で引き分けて勝点1を積んだことで最下位から脱出した。長崎戦は後半アディショナルタイムに追いつかれ、さらにそのあとに迎えたチャンスを決め切れずに引き分けに終わったことで結果の印象は良くなかったが、この4試合は1勝2分1敗と決して悪い成績ではない。また、内容についても自分たちのアグレッシブなサッカーを貫く点も含めて向上している。
だからこそ、勝利が欲しい。開幕2試合と明治安田J1第5節・岡山戦の欠場を経て、その後スタメン出場を続けている日高 大は言う。
「(小林 慶行)監督が言っているように、(カップ戦を含めて)4試合続けてどちらに転んでもおかしくない試合で勝てていないことを考えれば、変えるべきところは自分たちのマインド。内容の面で少しずつ自信はついてきているし、いまは改善傾向になってきているので、それは続けるべき」
その自信をさらに深めるために勝利が欲しいが、言うまでもなく横浜FMは簡単な相手ではない。
順位こそ7位だが、スティーブ コリカ新監督が率いるチームは、残留争いをした2025シーズンや、EASTグループの地域リーグラウンドを7位で終えたJ1百年構想リーグとは別チームのような安定感を身につけた。
逆転負けを喫した開幕戦の鹿島戦と第4節・浦和戦も勝っていてもおかしくない試合であり、より上の順位にいても不思議ではない戦いを見せている。横浜FMにとってJ1百年構想リーグでも2勝を挙げた千葉は、上位進出のために勝っておきたい相手だろう。
千葉にとっての横浜FMとの前回対戦までとの違いは、田中 和樹の存在である。田中 和樹は4月29日に両者が対戦したJ1百年構想EASTグループ地域リーグラウンド第13節が、2025年7月に負った左ひざ前十字じん帯損傷、左ひざ内側側副じん帯損傷、左ひざ外側半月板損傷からの約10カ月ぶりの復帰戦となった。また、この1カ月も離脱していたが、前節で復帰。今回の横浜FM戦は、前回対戦時とは“別人”の状態となっているだろう。古巣対戦に臨む津久井 匠海とともに、千葉の武器であるサイド攻撃を活性化させて勝利に導けるか。

田中和樹は、前回対戦時とは“別人”になっているはずだ
一方、横浜FMの注目選手は宮市 亮だ。左ウイングとして4試合連続でスタメン出場している33歳は、田中 和樹も損傷した前十字じん帯を両ひざ合わせて三度も断裂しながらプレーを続ける。近年はSBでのプレーも多かった不屈のスピードスターが自らゴールに迫ることはもちろん、J1百年構想リーグでは千葉との2試合で計3ゴールを奪っている日本代表ストライカー・谷村 海那にどれだけ良いボールを供給できるかも重要なポイントの1つだ。

前線起用で先発を続ける宮市亮。ゴールに絡むプレーが期待される
千葉が横浜FMに勝ったのは、2004年3月20日が最後。以降は2010年から16年間の空白もありながら、J1百年構想リーグも含めて直近13試合は横浜FMが9勝4分と圧倒している。歴史は繰り返すのか、それとも新たな時代となるのか。互いに勝点3を得るべく、エキサイティングな戦いが繰り広げられそうだ。
[ 文:菊地 正典 ]