明治安田J1で16位に終わった京都は、残留を懸けた戦いとなる。先週末に行われたJ1最終節はアウェイで磐田と対戦。他会場の結果も順位に影響する状況で試合が進み、チャンスとピンチがあった中でスコアレスドローに終わった。目標としていた15位以上は逃したものの、17位で自動降格の可能性もあっただけに、プレーオフにまわったという結果を選手たちは冷静に受け止めている様子だった。最後の1試合で残留をつかみ取る覚悟だ。
リーグ終盤戦は10月以降の5試合が1勝3分1敗で、ラスト2試合はスコアレスドローに終わった。チャンスを作りながらゴールを決め切れない状況が続く一方、アグレッシブかつ粘り強い守備で失点を許していない。引き分けでも京都の残留が決まるレギュレーションだが、チームスタイルを考えれば、あくまで目指すのは勝利でありゴール。キックオフから積極的にボールを奪いにいき、リスクを負って攻撃に出る。12年ぶりに挑戦した今季のJ1で体現してきたサッカーを、プレーオフの舞台でも発揮する。
キャプテンの松田 天馬は「自分たちもチャレンジャーの気持ちで戦う」と話す。彼や山﨑 凌吾、金子 大毅、ピーター ウタカは2019年に、上福元 直人は2018年にプレーオフを戦っている。その経験も生かして、試合を進めたいところだ。
ホームで戦えることも心強い。「われわれのホームであるサンガスタジアムで戦えることはアドバンテージでしかない」という曺 貴裁監督の言葉はチームの総意だ。シーズンを通じて選手やスタッフを後押ししてきたファン・サポーターの応援を力に変えて、決戦に挑む。
J2で4位に終わり、プレーオフの2試合を勝ち上がってきた熊本は、昇格を懸けた戦いとなる。先週末はプレーオフ2回戦で山形と対戦。12分にイヨハ 理 ヘンリーがCKから決めて先制するが、17分と24分に立て続けに失点してしまう。しかし、50分に杉山 直宏がPKを決めて同点に追いつく。71分にはクロスバー直撃のピンチもあったが、2-2の引き分け。引き分けの場合はリーグ戦の上位チームが勝ち抜けるレギュレーションにより、決定戦へコマを進めた。
プレーオフは2試合とも2-2。リーグ終盤戦も10月の4試合で10得点9失点と、京都とは対照的に得点と失点が多い展開となっている。リーグ終盤戦の4試合は1勝3敗とやや失速気味だったが、プレーオフでは粘り強さを見せている。昨季にJ3優勝を果たし、J2復帰初年度で躍進を果たした大木 武監督は「われわれはJ2の中でも新参者。チャレンジャーという気持ちを前面に出して、敬意を持って戦いたい」と話している。
その大木監督は2012年と2013年に京都を率いてJ1昇格プレーオフに挑んだ。今度は敵将として京都へ乗り込む。また、曺 貴裁監督が湘南でJリーグ初采配となった2012年の開幕戦の相手が、大木監督が指揮する京都だったという縁もある。さまざまな思いが交錯する運命のプレーオフ決定戦は、サンガスタジアム by KYOCERAで13時5分キックオフだ。
[ 文:雨堤 俊祐 ]

