東京Vは前節、甲府に多くの決定機を作られながらGKマテウスがスーパーセーブを連発して失点を許さず、逆に攻撃は甲府の[5-4-1]の守備ブロックにチャンスを多くは作れずスコアレスドローに終わった。勝点32の9位と、J1昇格は厳しい目標になりつつあるが、それでも「上位をとらえることしか考えていない」と永井 秀樹監督。前々節にはJ2随一のプレー強度を誇る北九州と激闘し、前節はそこから中2日。さらに今節も中2日で大宮戦を迎える。超過密日程の連戦にもここまでスタメンの半分以上を入れ替えるようなターンオーバーは一度もなく、まずは疲労回復が最重要課題となる。
対する大宮は8月に入った第10節から第21節まで1勝しかできず、一時は4連敗するなど調子を落としていたが、前々節の京都戦で4-2の派手な逆転勝ちを演じると、前節の水戸戦も先制を許したが後半アディショナルタイムにCKから劇的な決勝ゴールで2連勝。東京Vと並んで勝点32の10位。ノルマのJ1昇格へ、ギリギリで持ち直した印象だ。
昨夏から東京Vを率いる永井 秀樹監督だが、大宮に対しては2戦2敗。いずれも東京Vがボール支配率では圧倒したが、大宮はそもそもボールを保持することが勝利への近道だとは考えていない。[5-4-1]のブロックを引いて守りを固め、相手にボールを持たせ、人数をかけて攻めてきたところを奪ってカウンター、あるいはセットプレーで効率的に得点を狙う。東京Vにとって、相性は最悪。しかも大宮の1トップには、そうしたサッカーで過去に横浜FCで得点を量産してきたイバがいる。
東京Vにすれば前節の甲府戦の反省を生かし、いかに[5-4-1]を崩せるか、またカウンターから決定機を相手に与えないことが重要だ。カギを握る存在になりそうなのが高橋 祥平。育成組織時代から東京Vで10年近くを過ごし、2013年、21歳で初めて移籍した先が当時J1の大宮だった。この2試合は腕にキャプテンマークを巻いて最終ラインからチームを統率。カウンターを食い止め、ビルドアップと大胆な攻撃参加で勝利に貢献する姿を大宮サポーターにも見せたいところだ。
[ 文:芥川 和久 ]