今季のJ1昇格の可能性がなくなった時点からチームの目標はその1点にあった。粘りの戦いを続ける中、3試合連続ドローもあったが、前節は新たなホームの1つとなるカンセキスタジアムとちぎで千葉と対峙し、柳 育崇のゴールを守り切って1-0で勝利した。前回対戦はアウェイで栃木が磐田を3-2で破っているだけに、磐田もリベンジに燃えているだろう。だが、それ以上に栃木の選手たちは燃えている。「このメンバーで戦えるのもこれが最後。このチームでこのクラブの歴史を塗り替えたいんです」(柳)。最終節に臨む選手たちのモチベーションは非常に高い。
対する磐田は前節、ホームに町田を迎え、前半に2点を先行されながらも、後半アディショナルタイムに意地の2ゴールを奪って鮮やかに逆転勝ちした。メンバー入りしなかった遠藤 保仁の不在の影響を最小限にとどめつつ、ボランチに入った上原 力也が土壇場で仕事を果たした。逆転の3点目を突き刺した藤川 虎太朗は「藤田(義明)選手が引退するのでなんとしても勝ちたかった」と振り返るとおり、クラブ在籍10年となる功労者への思いもチームをひとつにしていた。最終節はアウェイの地に乗り込むが、来季はJ1昇格争いを繰り広げなければいけない立場として、来季につながる試合を見せなければいけない。栃木のハイプレッシャーをかいくぐりながら、つかんだチャンスを確実に仕留められるか。前節に続き、意地を見せられるか。
[ 文:鈴木 康浩 ]

