前節終了後、秋葉 忠宏監督は険しい表情でこう口にした。「ハッキリ言って、残留争いだと思っています。現実をしっかり見て、よりリスクをかけずに勝点を稼ぐ戦い方にシフトしないといけない」。10試合を終えて、4勝6敗で11位。なかなか上昇気流に乗れず、上位との差を広げられ、降格圏との勝点差は『3』に縮まってしまった。足踏みが続いている状況の中、4チームが降格する今季のレギュレーションを踏まえて、秋葉監督は戦い方の見直しを断言した。
ただ、「アグレッシブさやゴールに向かうといった根本的な哲学を変えるつもりはない」と強い口調で言い切る。今まで積み上げてきたものを変えるわけではない。あくまでスタンスを継続しながら、攻守のバランスを整えて、安定をもたらすためのシフトチェンジを行う。今週のトレーニングでも、その微調整に時間を割いたそうだ。秋葉監督のマネジメント力に注目が集まる。
そして、前節は球際やセカンドボール争いで秋田の気迫に屈したことも敗因の1つ。「そこはサッカーの本質。そこで負けてしまったからこそゲームで負けてしまった」と森 勇人は振り返る。今節、能力の高い個を擁する長崎に対して、「サッカーの本質」で上回ることができなければ、チームとして勝つことはできないだろう。戦う姿勢で上回ることが求められる。
一方の長崎も調子に乗り切れていない。10試合を終えて9位という結果に満足してはいないだろう。ただ、「外国籍のコンディションが上がってきた」と秋葉監督が分析するように、攻撃の鋭さは試合を重ねるごとに高まっている。さらに連係を熟成させ、水戸ゴールに襲いかかることだろう。
両チームにとって浮上のきっかけをつかみたい一戦。勝利への執念がぶつかり合う激しいゲームが繰り広げられることだろう。
[ 文:佐藤 拓也 ]