おそらくは両チームが、そんな思いを抱えているのではないだろうか。17位・松本と、21位・大宮が相まみえる一戦。ともにJ1経験もあって昇格を命題とするチームだが、不本意極まりない順位に甘んじている。ましてや今季はJ3降格枠が『4』。まず足元を見つめ、最悪の事態を回避しなければならない。
まずはホームの松本。4連敗で6試合勝ちなしと元気がない。その6試合を振り返ると、いずれも相手は4バック。前節・長崎戦は高い位置からプレスを掛けたかったところを、左右のウイングバックがピン留めされて相手に自由なビルドアップを許した。構造的な問題を解決するには個々の頑張りだけでは不十分で、陣形変更も含めた“対策の対策”が必要となってくるだろう。
また、難しい時期が続くと自然とチーム内の雰囲気も下を向いてしまうもの。だからこそ鼓舞するキャラクターの存在が欠かせず、浜崎 拓磨は「(チームの)モチベーションを上げること、ネガティブな要素を取り除いてチャレンジできる環境を作ることが役割だと思っている」と話す。
アウェイの大宮も13試合勝ちなしと長いトンネルに迷い込んでいるが、前節で潮目が変わった。霜田 正浩監督の初陣。ハードワークでならす栃木との一戦で後手を踏まず、勝点1を上積み。三門 雄大は「栃木さんとのゲームでは、球際や走り合いの部分で負けてしまっては技術などを出す前に決まってしまうので、90分間そういうところで負けない思いで入った」と振り返る。
互いに苦境脱出を狙うチームの激突。この一戦を制した者が、シーズン終了後に「ターニングポイントになった」と振り返ることが許されるだろう。
[ 文:大枝 令 ]
