ギリギリのJ1昇格争いを戦う4位・甲府が、22位・松本をホームに迎える明治安田J2第39節。甲府は残り4試合で昇格圏の2位・京都との勝点差が『8』と、可能性は非常に小さく厳しい現状。しかし、伊藤 彰監督をはじめ、選手もスタッフも可能性がある限り「何が起こるか分からない」と信じて戦う。京都が勝点を落とすことを秘かに期待しつつ、甲府は目の前の相手に勝つために全力を発揮する。
一方の松本は、J2では上位の予算規模を持ち、地域で愛される大人気クラブながらJ2残留争いと厳しい状況。残留圏の18位・金沢とは残り4試合で5ポイントとギリギリ。ただ、J3で現在2位の宮崎がJ2ライセンスを持っておらず、宮崎が2位以上でフィニッシュすればJ2からの降格が4クラブから3クラブになる。そう考えると、2ポイント差の19位・相模原がターゲットになる。5ポイント差と2ポイント差ではだいぶ違うが、宮崎の結果を期待して戦うわけにはいかないので、松本も勝つしかない。
リーグ対戦成績は、甲府から見て1勝3分5敗と松本が優位だが、今回の対戦は関係ない。相手うんぬんよりも昇格、残留というクラブの目標のために戦う。過去の戦績に頼ったり、引きずられたりするようでは現実に向き合えない。松本は佐藤 和弘、河合 秀人の出場停止がどう影響するかという視点もあるが、伊藤監督は「新たに出てくる選手の特徴をしっかり分析したい」と冷静。両クラブのファン・サポーターの気持ちのぶつかり合いも激しくなることが予想される隣県ダービーは、昇格と残留も左右する可能性がある注目試合になる。
[ 文:マツオ ジュン ]