開幕から10試合を8勝2分で快走した横浜FCだが、第11節からは1勝3分3敗と失速。とりわけ衝撃的だったのが第17節、アウェイでの新潟戦だった。開始から相手の勢いに呑まれ、1分も経たないうちに失点すると、押し込まれたまま6分にも追加点を奪われた。攻守に良いところを出せず、0-3で完敗。この試合が横浜FCにとってターニングポイントとなった。
以後、サウロ ミネイロを1トップに据え、彼の爆発的なスピードとパワーを生かす攻撃を増やした。また、予測力とボール奪取力に優れたハイネルをボランチに組み込み、相手を引き込む守備も取り入れた。第18節からの5試合は3勝2分。仙台戦ではサウロ ミネイロへのロングボール一発で先制点をもぎ取り、勝利につなげた。
しかし、そのサウロ ミネイロが累積警告で今節は出場停止。この5試合で3得点に関与した強力な武器を欠いて大一番を戦うことになる。ただ、仙台戦で彼が交代したあとに2得点を奪ったように、決してサウロ ミネイロ頼みのチームではない。縦へ一発で仕留める爆発力はなくなっても、横への揺さぶりでチャンスを作り、2試合連続ゴール中のエース・小川 航基の決定力に託したい。
新潟もここ6試合を5勝1分と好調だが、ボランチの高 宇洋が累積警告で出場停止。ここまで攻守の要として20試合に出場してきただけに、こちらも影響は小さくない。注目は、前回対戦時はベンチスタートだったが、このところ調子を上げている本間 至恩と、U-21日本代表から戻った三戸 舜介。彼らウインガーが躍動してペースを握りたいところだ。
横浜FCが勝てば首位奪回、新潟が勝てば一歩抜け出す大一番。すでに8,000枚以上のチケットが売れており、コロナ禍以降最多の入場者数となることは必至。青とオレンジに染まり、満員に近いニッパツ三ツ沢球技場が熱く燃えそうだ。
[ 文:芥川 和久 ]
