ただ、負けてはいないものの、相手のハイプレスでボールを運べずに主導権を握られる展開が続いている。コロナ禍とケガ人の影響もあり、今節も苦しいメンバー編成になりそうだ。心強いのは四方田 修平監督が「難しいゲームをモノにするために必要な要素」と言うセットプレーで得点が取れていること。そして前節、途中出場ながらサウロ ミネイロが復帰したことだ。
11戦無敗は、サウロ ミネイロを1トップに据えて彼の爆発的なスピードとパワーを生かす戦術を組み込んだ岩手との前回対戦から始まった。その試合で彼は狙いどおり、味方のロングボールから相手CBのバックパスをさらって今季初ゴールを挙げてみせた。相手が最終ラインを高くしてハイプレスで押し込んできた際にこそ威力を発揮する武器だけに、その活躍に期待したい。
一方の岩手は前節、町田の狙いどおりの試合展開で3失点。後半アディショナルタイムにセットプレーから1点を返したものの、前々節の仙台戦(1●5)に続く大量失点で連敗を喫した。順位は19位のままだが、20位の群馬、21位の大宮、22位の琉球が勝点を積んでおり、今節で引き分け以下の場合は降格圏転落の可能性もある。
悪い流れを止めたい岩手の注目は、ボランチの石井 圭太。前回対戦時は負傷明けで出番がなかったが、戦列に復帰してから好調を維持している。横浜FCの育成組織で育ち、トップ昇格したもののなかなか出場機会を得られず、2016シーズンに一度期限付き移籍を経て、2019シーズンから岩手に完全移籍した。敵として横浜FCのホームでプレーするのは初となるだけに、モチベーションも高いはず。チームの苦境を救うプレーを見せ、古巣のサポーターに恩返ししたいところだ。
[ 文:芥川 和久 ]
