今季始まった山形、岩手、秋田の3つ巴による“奥州合戦”。山形と岩手の公式戦初対戦となった明治安田J2第16節は、岩手に多数の新型コロナウイルス感染症の陽性者が出たことで、前後期の狭間の週中に開催が延期され、3-3と激しい点の取り合いとなった。今節、その決着戦は互いに切羽詰まった中で迎えることとなった。
今週水曜日に試合を終えたばかりの山形は中2日、日程的なハンディを背負っての戦いになる。さらに、8月後半に多くの選手と、ピーター クラモフスキー監督を含む複数のスタッフが新型コロナウイルス感染症の陽性判定を受けている。8月27日に予定されていた第33節・大宮戦は中止。そこから中3日で迎えた再開試合の第8節・岡山戦は、ベンチ入り含め18人をそろえたが、再開のプレーとなる間接FKから先制され、終了間際にもミスから失点して0-2で敗れている。今節、どの程度の選手、スタッフが復帰するかは不明だが、岡山戦同様、現在稼働できる選手、スタッフで最大限のことをやる以外にない。現在の順位は9位。中止の大宮戦を含めて、残り10試合でJ1参入プレーオフ圏内に入るには、この苦しい時期にどれだけ勝点を積めるかが大きな意味を持つ。
岩手は第29節・横浜FC戦に3-0と快勝したものの、その後は岡山、秋田、大分、新潟に4連敗。第31節・秋田戦以降は無得点が続いている。0-2で敗れた前節・新潟戦は、圧倒的に守備に回る展開ながらも無失点で推移し、後半開始直後にPKを獲得。しかし、このPKを防がれ、直後に先制を許している。今節は悪い流れを勝利で断ち切ることがミッションになる。残留争いは4チームが勝点2差でひしめいている。21位の岩手にとって、勝利がもたらすものは大きい。ここで浮上のきっかけをなんとしてもつかみたい。
[ 文:佐藤 円 ]