鹿児島は5月25日に行われた前節・藤枝戦の翌日に大島 康明監督の解任、28日に浅野 哲也氏の新監督就任を発表した。浅野新監督はJ3に所属していた2016年以来8年ぶりの古巣復帰となる。短い準備期間で迎える秋田戦だが、「結果を出すためのきっかけにしたい」と意気込みを語っていた。
明治安田J2第14節から仙台、清水、長崎と上位3チームを相手に3連敗したが、続く藤枝戦はそこでの反省を生かした改善が多く見られた。立ち上がりの不用意な失点を防ぎつつ、前線からディフェンスラインまでの距離感をコンパクトにして前からプレスを掛け、ボールを奪って攻撃につなげる。後半、主導権を握りながらもセットプレーから失点を喫したが、終了間際に野嶽 寛也がCKのこぼれ球を押し込んで同点に追いつく。野嶽は第10節・愛媛戦と同じく、後半アディショナルタイムに値千金の同点ゴールを奪った。
攻撃面では大島前監督が積み上げてきたものをベースに、浅野新監督は「守備の要素」を注入することで結果につなげていくという。チーム状態は決して悪くない中で、監督交代という荒療治に出た鹿児島。選手たちの中にも動揺や結果を出せていなかった責任感など、さまざまな思いはあるだろうが、浅野監督とともに戦ったベテランの藤本 憲明、五領 淳樹を中心にチーム一丸となって、7試合ぶりの勝利を目指す。
一方の秋田は5月の5試合で1勝2分2敗と、負けなしだった4月の頃の勢いに陰りが見える。前節・群馬戦は前半に藤山 智史のゴールで先制したものの、後半に同点に追いつかれた。特にホームで勝てていないことは悔やまれるところである。「粘り強く、泥臭く、戦って勝ちたい」と吉田 謙監督。第11節・千葉戦で数的不利な状況ながら逆転勝ちを収めるなど、持ち味の粘り強さはアウェイで発揮されている印象がある。
秋田はJ2・4年目のシーズン。今季J3から昇格してきた鹿児島に先輩の意地を見せたい。
[ 文:政 純一郎 ]
