山口は現在7位で、J1昇格プレーオフ圏内の6位・千葉との勝点差は『1』だ。鹿児島は18位でJ3降格圏だが、残留可能な17位・水戸とは同勝点。どちらも是が非でも勝点をつかみたい、負けられない戦いだ。
順位の差こそ開きのある両者だが、チームとして置かれている状況を考察すると、今回のダービーの注目ポイントが見えてくる。
山口は6月30日、梅木 翼が仙台に完全移籍した。今季空中戦で圧倒的な勝利数を誇った梅木が抜けたことで、戦い方の変更を余儀なくされることは想像に難くない。前節・水戸戦は、その梅木を欠く中で1-1のドローに終わったが、相手からどうボールを奪うか、奪ってからどう前進するかという戦い方に大きな課題を残した。
今後に向けて志垣 良監督は「戦い方を大きく変えるつもりはないが、マイナーチェンジは必要になる」と話す。直近5試合の結果は2勝1分2敗で、勝点を積み上げるペースがやや鈍化しているのも気になるところだが、上位争いに踏みとどまるためにも戦い方を整理して鹿児島を迎え撃たなければならない。
一方の鹿児島は、5月28日に浅野 哲也監督が就任した。就任後は2引き分けのあとに2連勝。前節こそ千葉に1-2で敗れたが、これが新体制初黒星だった。今節は、チームの基礎を固めることに注力し、特に守備の安定を重視するという方針を掲げた浅野監督の戦い方が浸透していることを、山口を相手に示したい。
長州と薩摩の意地がぶつかるダービーは、両者の今後を占う重要な一戦となる。
[ 文:田辺 久豊 ]


