1年でのJ1復帰を目指す札幌は前節、ホームで千葉と対戦し、1-3で敗れた。ハイプレスを仕掛けるもボールを奪い取れず、中央とサイドで背後のスペースを突かれて32分までに2失点。38分にスパチョークがクロスのこぼれ球を押し込んでチームとしての今季初得点を決めたものの、その後の猛攻も実らず、後半アディショナルタイムに追加点を与えて万事休す。4連敗に加え、1得点10失点という得失点差にも厳しい現状が表れているが、前節にアマドゥ バカヨコが前線の起点として機能していたのは光明になりそうだ。
対する秋田は前節、アウェイで山形との“奥羽本戦”に臨み、2-4で敗戦。序盤から決定機を作るも仕留められず、12分と14分に立て続けに失点。ただ、30分に小松 蓮が4試合連続得点となる反撃の1点を奪い、勢いを持って後半を迎えたが、56分に追加点を与えてしまう。その後、梶谷 政仁が決めて再び1点差に詰め寄るも、終盤にダメ押しのゴールを許した。
小野原 和哉が「ここ数試合は秋田らしくない失点が続いている」と話すように、秋田は持ち味の粘り強い守備が影を潜めている。たとえ1人がかわされても、次の1人が即座に現れてチーム全体でボールに食らいつく。そんな粘り強い守備がいまこそ求められている。攻撃では良い形を出せているだけに、無失点で試合を進められるかが今節のポイントになりそうだ。
ここまでのデータを見ると、平均ボール保持率でリーグトップの60.9%を記録する札幌に対し、秋田は最も低い41.3%。ここにプレースタイルの違いが表れている一方で、こぼれ球奪取数では秋田がリーグトップの172回を記録し、札幌も166回で3位タイにつけている。志向するサッカーは正反対でも、互いに長所とする球際の競り合いで優位に立ったチームが勝ち筋を見いだすだろう。
とはいえ、秋田にとってここはホームだ。吉田 謙監督の下で「走力・球際・切り替え」を磨いてきたチームは、元J1クラブが相手だとしても自らの土俵で戦い、相手を自由にさせてはならない。
[ 文:竹内 松裕 ]

