そんな煮え切らない思いを抱える湘南と浦和が、中2日でJリーグYBCルヴァンカップを戦う。レモンガススタジアム平塚での一戦は、両者の意地が垣間見える展開になるのではないだろうか。
湘南は明治安田J1第1節・鳥栖戦でノーゴールに終わってしまい、0-1で敗戦。浮嶋 敏監督は試合後、「われわれが準備してやってきた大半の部分は出せたと感じています」と手ごたえを口にしたものの、やはり決定力不足が課題。「ペナルティーエリアの中での質を高めなければいけないゲームになった」と苦い表情をした。
ただ、それ以外の部分では一定の満足を示しているように、次の浦和戦に向けては「われわれのベーシックなところを変えることはない」と明言。「最後のゴール前のところをどう詰めていくか、どう量を増やすか」と改善点を話した。
同様に、3CBの中央を務めていたキャプテンの石原 広教も後方から戦況を見つめて、「正直、難しいとは一瞬も思いませんでした。チャンスも作らせていないと思いますし、決定機もどちらかといえばウチのほうがあった。あとは決め切るところだと思います」とリーグ開幕戦を振り返った。
準備期間は短く、その間コンディション調整にも時間を割かなければならないが、やるべきことは何かハッキリと分かっている。もちろん一朝一夕で解決できるような課題ならば、これほど長い間苦労はしていないが、決定力を上げるために少しでも多くのチャンスを作る方法をチーム内で共有し、ブラッシュアップすることが浦和戦、そしてその先の試合へとつながっていく。
J1デビューを果たした新加入のボランチ・中村 駿は鳥栖戦を振り返って「自分は前半からもっとボールを触って前に供給しなければいけない立場。後半の最後のほうは相手も勝っていて引いてくれたので自分が起点になりながら攻撃ができましたけど、0-0の状況で何ができたかというと、苦しんだところがある」と攻撃の起点になれなかったことを悔やんだ。
浮嶋監督は「コンディションのことを考えれば、替わるメンバーも多くいると思う」と話すため、中村が今回も出場するか不透明な部分はある。その中で、火曜日のルヴァンカップに出場した際は、この悔しさを糧にどんなプレーでチームの得点を演出してくれるか楽しみなところだ。
一方の浦和も同じように悔しい思いをしている。J1第1節・FC東京戦は、ゲームを支配する中、CKの流れからキャプテン・阿部 勇樹の得点で74分に待望の先制点を奪取。埼玉スタジアム2002での歓喜まで残り約15分というところだったが、86分にFKから森重 真人に得点を許し、同点に。リカルド ロドリゲス監督体制の初陣を勝利で飾ることはできなかった。
互いに不完全燃焼に終わってしまった今季のファーストゲーム。これから始まっていく長いシーズンに勢いをもたらすために、そしてもちろん、タイトル獲得のため、ルヴァンカップ初戦では勝利に飢えた両チームの熱い戦いに期待したい。
[ 文:舞野 隼大 ]
