浦和はここまでリーグ戦6試合すべてに先発していた西川 周作が実に4年ぶりの代表復帰。ただ、21日の川崎F戦では0-5の大敗を喫してしまい、気持ちよく代表に送り出すことはかなわなかった。
前半は川崎Fのお株を奪うようなパスワークと即時奪回のプレスを披露し、なおかつ川崎Fの激しいプレスをはがして前進してみせるなどハイパフォーマンスを見せ、“リカルド・サッカー”が一気に成果を出したかと思われた。しかし前半終了間際にスキを突かれて先制を許すと、後半立ち上がりにも失点。そこからは目に見えてプレーが悪化し、立て続けに追加点を叩き込まれて53分には試合が決してしまった。
小泉 佳穂が「ハッキリ言って、最後の質の差がもろに出たのかなと思う」と語ったように、川崎Fはうまくいっていないながらも要所で個が輝き、流れを引き寄せた。個人としてもチームとしても、浦和はまだまだ構築途上。地道に積み上げていくしかないだろう。
そんなチーム状況から、また前後1週間に日程的余裕があることから、ターンオーバーではなく主力中心で臨むことが予想される。多くの選手を試すよりも、連係の成熟や戦術の浸透を少しでも進めたいところではないか。
ただ、この試合に合わせて起用される選手もピンポイントで発生するだろう。まずは西川の代表招集に伴い、GKの座はぽっかりと空く。JリーグYBCルヴァンカップCグループ第1節・湘南戦でも先発した鈴木 彩艶が再びゴールマウスを守る可能性が高く、いよいよ埼玉スタジアム2002でのデビューとなりそう。強力アタッカー陣を擁する柏を封じて、内外にしっかりとアピールしたいところだ。
さらには、今季の出場時間がまだ8分となっている興梠 慎三の慣らし運転もここで実施される公算が高いのではないか。本人も以前、「足の状態も100%ではないが、ルヴァンなどで先発出場させてもらえればコンディションは上がっていくと思う」と語っていただけに、この試合に照準を合わせて調整しているのではないか。
これに同じく復帰待ちのトーマス デンを加えた3名をニューフェイスとして投入し、本人の調子がどうか、どのようなプラスαがもたらされるかが1つのテーマとなるだろう。
対する柏も、江坂 任とキム スンギュがそれぞれ日韓の代表に選出。こちらは攻守両面の要を欠いた格好となる。柏はリーグ戦で1勝5敗と調子が上がっていない。6試合で3得点と自慢の攻撃力も発揮できていない状況だ。西川と同様にキム スンギュもここまでリーグ戦全試合に出場しているが、今季はどうにも本来の説得力が感じられず、代表戦を立ち直るきっかけにしたいところだろうか。逆に代わって柏のゴールを守るのは誰か。
ルヴァンカップCグループ第1節も先発したのはキム スンギュで、ここまでチームの全試合に出場している。今季サブに入ったのは滝本 晴彦、佐々木 雅士、松本 健太の3名。いずれもアカデミー出身で、2年目の松本とルーキーの佐々木はまだトップチームデビューを飾っていない。
いずれにしても若いGKにチャンスが回ってくる。浦和の鈴木と、若手GK対決として注目の一戦かもしれない。もちろん浦和は塩田 仁史が先発の可能性もあるが、それはそれで年の差対決だ。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
