ホームの神戸はここまで1勝2敗の戦績。第1節で大分を3-1で下して以降、第2節ではFC東京、第3節は徳島と対戦し、それぞれ0-2、0-1で敗戦。先週の徳島戦では、相手に主導権を握られる中で前半に先制ゴールを許し、後半は逆にペースを手繰り寄せたものの得点を奪えずに敗れている。
ただ、リーグ戦を含めて堅調なシーズンを戦っているのは確かだ。明治安田J1第9節・清水戦以降、リーグ戦は3戦連続ドローで、勝星から見放されている面はあるものの、今季から本格的に三浦 淳寛監督が落とし込んできた守備組織やその耐久力、終盤まで粘り強く戦うスタイルはチームの骨格として定まってきている。これらを土台とした攻守で組織的に戦うスタイルが、リーグ戦11試合を戦っていまだ1敗で6位につける原動力となっており、その持ち味の継続が最も重要と言えるだろう。
特にこのルヴァンカップでの戦いは、ブレイク候補が発掘されるステージでもある。今季開幕時にはベンチやベンチ外だったメンバーが現在、リーグ戦で先発出場するケースが増えた。増山 朝陽、中坂 勇哉、佐々木 大樹、小林 友希など、若いメンバーも確かな経験値を積み上げ、昨季から続いているチーム力の底上げはなお進んでいる。
J1第10節でケニア代表FWのアユブ マシカがデビューすると、24日のJ1第11節・鹿島戦では今後が期待されるブラジルの新星・リンコンもデビューを果たすなど、ポジション争いの熾烈さは一気に高まってきた。ここにケガからの復帰を目指すドウグラスや田中 順也、さらに試合復帰を視野に捉えている主将のアンドレス イニエスタらが戻れば、チームの厚みは格段に増すことは確実だ。今節で出場機会を得るメンバーは、チーム内の競争を勝ち抜く強い意志をピッチで示したいところだろう。
一方、大分にとって勝ちたい理由は明白だ。25日のJ1第11節・浦和戦に敗れ、リーグ戦7連敗となって順位も18位に沈んでいる。J1第7節・川崎F戦以降、ルヴァンカップBグループ第3節・FC東京戦を含めて公式戦5試合無得点と苦しむ中、浦和戦では2つのゴールを挙げたものの、最終的には逆転負けと厳しい結果となった。
明らかに負のスパイラルに突入してしまっているアウェイチームだが、本来、数あるJリーグクラブの中でも独特かつ確かなチームスタイルを構築し、粘り強く戦えるのが真骨頂でもある。このタイミングでピッチに立つメンバーに期待されるのは、悪循環を打破する強い気持ち、相手を上回るだけの気迫をこめたプレー。その末に手繰り寄せる勝点3は、チームを活気づける最大の良薬となりそうだ。
[ 文:小野 慶太 ]
