浦和はJリーグYBCルヴァンカップCグループ第3節・横浜FC戦、明治安田J1第11節・大分戦と連続で逆転勝利を収めることに成功。大分戦は良い入りで先制しながらもその後は停滞し、前半のうちに逆転を許す。しかし、後半は少しずつペースを取り戻し、最後は西川 周作の“神セーブ”に救われた面もあったが、丹念な攻撃を続けて勝点3をもぎ取った。
「(先制後に)チーム全体としても個人としても緩さみたいなものが出てしまった」、「良い形を作り切れなくても焦れずにチャンスを待つという辛抱強いプレーができた」(小泉 佳穂)と、メンタルが浮き沈みしながらも試合をコントロールしての再逆転劇。決して盤石な試合内容を続けているわけではないが、チームとしてやりたい形を出しながら、課題や問題点を確認して、結果を出し続けられている好循環。この試合もルヴァンカップで再アピールした汰木 康也や田中 達也が決勝点に絡み、カップ戦とリーグ戦の輪もうまく回っている。
今節は横浜FC戦のメンバーが基本になるだろうが、次に活躍してくれる選手が誰になるのか選り取り見取りだ。工藤 孝太の台頭で出場できなかった藤原 優大か。ケガから復帰した阿部 勇樹や金子 大毅か。光るものを見せた伊藤 涼太郎か。すでに風格十分の鈴木 彩艶か。いずれにしてもフレッシュでアグレッシブな戦いを見せてくれるだろう。
対する湘南も上り調子だ。リーグ戦では開幕3連敗と苦しいスタートを切ったが、3月21日に行われたJ1第6節・C大阪戦以降は無敗。順位はまだJ2降格圏に近い15位だが、カップ戦も合わせて8戦連続負けなしと好サイクルに入っている。それを支えているが高い守備力。J1第5節・FC東京戦に敗れた(2●3)のを最後に、1カ月以上複数失点を喫していない。ここ最近で先制された試合はすべてドローに持ち込んでおり、勝負強さも発揮できている。
あとはもう一歩、勝ち切る部分を出せるか。チームに規律と戦術は行き届いているだけに、強力な得点源になれる選手が出てきてほしいところだ。その点では、直近のJ1第11節・清水戦で同点ゴールを決めたウェリントンに期待がかかる。かつて湘南を1年でJ1に復帰させたストライカーが7年ぶりに戻ってきた。新型コロナウイルス感染症の影響で入国が遅れ、防疫措置もあって20日にチームに合流したばかりだったが、短期間で結果を出した。今節も出場時間を確保して、コンディションと相互理解を上げていきたいところだ。
各チームが1勝ずつで僅差のCグループ。ともに上昇の気配がするチーム同士の対戦だ。プレーオフステージへ進むためにも、リーグ戦に勢いをつけるためにも、勝ち切るゲーム運びを目指す試合になるだろう。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
