いわきはリーグ戦では連敗中だが、大宮の長澤 徹監督は「われわれが(J2第5節で)敗れた鳥栖には引き分けている。強度が高くて、前進する力が強い。誰一人サボらず、ハードワークしている」と警戒していた。いわきはリーグ前節で今治と対戦し、0-1で敗戦。前半のうちにレッドカードによって退場者が出たことが響き、風下で耐えた後半終盤の82分に失点を喫して敗れた。「選手には『下を向くな』と伝えた」と田村 雄三監督。前向きなモチベーションでカップ戦に臨んでいわきらしく戦い、2回戦への切符を手中に収めたい。
ここまでのリーグ戦6試合では2得点。いわきはその得点力が課題となっている。逆に大宮は6試合で3失点。堅く崩れない守備が特長だ。大宮としては、これまでの数値どおり失点を喫しないように試合を進めながら、攻め時を見て一気に攻めていくことで勝機をつかみにいく。いわきとしては得点力が改善されれば、勝ち上がりが見えてくる。
大宮はホームで行われた今季のリーグ戦で4戦4勝。心強いサポーターが後押しするスタジアムでこのカップ戦も戦えることはメリットだろう。
縦に速くゴールに向かうベクトルの太さが特長のいわきと対することについて、長澤 徹監督は「受けに回ったらもっていかれる。出された矢印に対して差し返さないといけない。われわれらしく、押し返せる準備をしたい」と述べた。大宮も、強度の高いプレーはいまのチームの特長。そのやり合いが見られそうだ。
ともに23日に行われたJ2第6節から中2日。リーグ戦で出場機会の少ない選手たちが多数出場することが予想されている。大宮の22歳・中山 昂大は「いつも出ていない選手が主体となって出る大会だと思う。スタートから出たいという思いをゲームに出せたらいい」と話し、25歳の安光 将作も「ここまで苦しい時間を過ごしている選手が出る可能性もあると思う。自分もその1人だと思うし、そういった人達の思いをピッチの上で表現したい。相手もそうだと思うので、気持ちの部分は絶対に負けない」とコメントした。
試合に出たくてウズウズしているのは若手だけではない。「みんな準備ができている」と話したのは和田 拓也。石川 俊輝、浦上 仁騎、富山 貴光といった、これまで大宮を支えてきた中堅、ベテラン選手たちも出場機会に飢えている状態にある。
チーム、ひいては自身のアピールのために。どれだけのパフォーマンスをピッチで示せるかどうか。「全員がレギュラーという意識でいる」という指揮官の下、それぞれのプライドを示す試合にもなりそうだ。
両者の対戦は2023年のJ2での2試合のみ。いわきが2-1、5-1と大宮を下している。そのときのようにいわきが呑み込んでいくのか。逆に今季好調の大宮が上回るか。
[ 文:田中 直希 ]

