福島は1回戦で札幌と対戦。序盤は相手の圧に苦しみ、ミスから失点を重ねたが、0-2で迎えた26分に中村 翼のクロスから石井 稜真がゴールを決めると、徐々に本来の攻撃的スタイルを見せられるようになっていく。そして、50分に安在 達弥の低いクロスから森 晃太がゴールを決めて同点に追いつく。その後セットプレーから失点を喫してしまうが、74分に森 晃太のクロスから上畑 佑平士がゴールを決めて3-3で90分が終了。そして、延長戦では福島の攻撃サッカーが花開いた。91分、上畑 佑平士からパスを受けた城定 幹大が左足で美しいゴールを決めた。さらに95分には上畑 佑平士がこの日2点目を決めて点差を広げ、111分には城定 幹大のFKから當麻 颯のヘディングシュートが決まり、6-3。衝撃的なスコアで札幌を下し、2回戦にコマを進めた。
「立ち上がりは臆病になって失点したのはもったいなかったですが、そこから選手たちが奮起して、自信を取り戻して、自分たちのやるべきことをしっかり整理して、理解して、共有して、点を取って勝つというところを体現してくれたので、本当に素晴らしいゲームをしてくれました」と寺田 周平監督は選手たちを誉め称えた。どんな相手でもまずは縦パスで中央を突き、狭いスペースでもショートパスやドリブル、個人技を駆使して果敢にゴールを目指す攻撃スタイルを貫く。上位カテゴリーのチームとの対戦であっても、スタイルを貫いて大量得点を奪ったのは自信となり、その後のリーグ戦3試合は2勝1分と好調を維持する。
寺田 周平監督が「自分たちのスタイルがどこまで通用するかを試す絶好のチャンスなので、次J1のチームとできるのはものすごく楽しみです」と札幌戦後に語ったように、 たとえ現在明治安田J1で上位につける柏が相手であっても、福島はここまで築き上げた攻撃的スタイルで戦う心づもりだ。札幌戦ではリーグ戦で出場機会の少なかった選手が活躍したのもプラス材料。2回戦は公式戦4連戦の2戦目となるが、今季公式戦全勝のホーム・とうスタで、チーム全員の力で勝ちにいく。
柏のリカルド ロドリゲス監督は浦和で指揮を執っていた2022年に天皇杯2回戦で福島と対戦した経験があり、そのときは1-0で勝利している。「攻撃的でやるべきことが整理されていて、福島は好きなやり方のサッカー」と福島を称えており、油断はまったくないだろう。現在、柏はリーグ戦で4勝5分1敗という成績を残し、現在5位。指揮官が徳島や浦和で見せた、立ち位置を考えながら戦うスタイルの完成度は高い。前述の天皇杯ではほぼベストメンバーで臨んだが、今回はどんなメンバーで臨むか。
確固たるスタイルを築くチーム同士の戦い。勝ち上がりを決めて、3回戦でJ2山口と対戦するのはどちらか。
[ 文:小林 健志 ]
