ただ、浦和にとって今回のプライムラウンド準々決勝の2試合は公式戦5連戦の締めくくりとなり、特に第1戦は中2日と厳しい日程でもある。メンバー固定の傾向が強いままシーズンを過ごしてきたこともあり、主力の疲労の色は濃い。どのようなメンバーで臨み、この大会にどれだけのプライオリティーを置くのかはクラブにとっても、指揮官にとっても悩ましいところだろう。8月31日に行われたJ1第28節・新潟戦の試合後会見で方針を問われたマチェイ スコルジャ監督は「このタイミングで答えるには難し過ぎる質問ですね。この試合でメディカル的な問題も発生しましたので……」と前置きしながら質問に答えた。
「そもそもの計画としては、普段ベンチなどに入っている選手たち、若い選手たちで主に戦いたいと思っていました。しかし、天皇杯で敗退したことによって、このタイトルの重要性がさらに増したと思います。われわれにとってタイトルを獲る1つのチャンスだと思っていますので、どの戦略でいくのかということを再度練り直したいと思います」 マチェイ スコルジャ監督にとってルヴァンカップは、2023年に決勝まで進みながら取り逃したタイトルでもある。獲得への意欲は強いだろう。ただ、前述のようにここまでメンバー固定で進めてきただけに、国内3つ目の大会まで“主力偏重”というわけにもいかない。新たにチャンスを得る選手も出てくるはずだ。
その意味で、主将の関根 貴大は「チャンスがみんなに巡ってくると思うので、それを生かすも殺すもそれぞれ次第。監督の起用に選手がどう応えるのかが試される」大会だと位置づける。いずれにしても、全員を入れ替えるほどの人員がいないのも事実。どうやり繰りして準決勝へ進出し、かつリーグ戦につなげていくか。総合力が問われる。
一方の川崎Fも、2024-25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリートに出場していた影響により、同じくプライムラウンドからの参戦となる。春先はアジアの地で激闘を繰り広げていた。こちらも公式戦連戦となるが、直近のJ1第28節・町田戦を含めて3連戦。十分に乗り切れる日程だ。
リーグでは第27節から2連勝中と好調で、名古屋を4-3、町田を5-3と大量得点で下している。長谷部 茂利監督は「(町田戦では)前半からスキは見せるし、後半にも失点するし、分かっていながらやられることが続いているので、改善しないといけない」と守備面の課題を口にしたが、6月から続いていた町田の公式戦無敗記録を止めたことは勢いにつながるだろう。ここ最近はメンバーが揃わずベンチワークに苦しさも感じられるが、若手を含めた戦力は豊富。どのような構成で浦和戦に臨むか注目される。
[ 文:沖永 雄一郎 ]
