AFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)に初めて参戦するG大阪が、東方(香港)とのグループステージ初戦に挑んだ。
4年ぶりの国際大会ということもあって、独特の緊張感に包まれた市立吹田サッカースタジアムでの一戦。ダニエル ポヤトス監督はコンディション面を考慮し、4日前の明治安田J1第29節・浦和戦からスタメン6人を入れ替えた。アジアでの経験値が豊富な
東口 順昭がゴールマウスを守り、最前線には
イッサム ジェバリを起用。エースの
宇佐美 貴史はサブスタートとなった。
対する東方は9月に加入後、公式戦2試合連続でゴールを決めている大久保 優がスタメン出場。同じく日本国籍の河野 大翔はベンチ入り。チームを率いるロベルト ロサダ監督は試合前日会見で「(われわれは)小さいクラブだが、大きなことを成し遂げられるということを証明したい」と意気込みを表し、G大阪に立ち向かう。
「タイトルを目指す中で大事な初戦だし、勝つことにフォーカスしてやりたい」と意気込んだ
黒川 圭介が、序盤はG大阪の攻撃をけん引する。7分、
鈴木 徳真のパスを受けてゴール前に進入し、決定的なシュートを放つ。しかし、鋭い反応を見せたGKイェ ホンファイに防がれた。
相手を押し込んでボールは握るG大阪に対して、東方は守備時に両ワイドの選手も最終ラインをケア。[6-3-1]の布陣でスペースを消してきた。
それでも地力に勝るG大阪は、むやみに攻め急がずに丁寧な攻撃を見せると、28分、ゴール前で
満田 誠のパスを受けた
ウェルトンがシュートを放ち、先制点をゲットした。
待望の先制点で勢いづきたかったG大阪だが、アウェイの地に80人近くが足を運んだサポーターの前で東方は気落ちするどころか、反発力を見せつけた。
失点直後の30分、最終ラインからのロングフィードに大久保 優が競り勝つと、頭で左サイドのほうへ流したボールを受けたブラジル国籍のジル マルティンスが、ペナルティーエリア手前から右足を一閃。鋭くカーブを描いたシュートがゴールネットを揺らし、試合を振り出しに戻す。
引き分けも許されないG大阪は後半も押し込む展開を作り出す。59分には
黒川 圭介のクロスに
半田 陸が合わせるも、イェ ホンファイが再び好守を見せる。
55分、河野 大翔ら3人を交代で送り出した東方に対して、G大阪も
宇佐美 貴史と
デニス ヒュメットを投入し、ゴールをこじ開けにかかる。68分に
宇佐美 貴史がクロスバー直撃のシュートを放つと、69分、
ファン アラーノのパスを受けた
宇佐美 貴史がグラウンダーのシュートで勝ち越しゴールを奪った。
72分には直前に投入された
奥抜 侃志がスルーパスに抜け出し、カラム ホールの退場を誘発。これで得たFKを
デニス ヒュメットが豪快に叩き込み、試合を決定づけた。
前半は東方の粘りに手こずったものの、試合を通じて力の差を見せたG大阪がACL2初制覇に向けて順調なスタートを切った。
[ 文:下薗 昌記 ]
ガンバ大阪
GK 1
東口 順昭
--自身はアジアの舞台での経験も豊富だが、あらためて試合を振り返ると?これぞサッカーというか、これがACLという感じの試合展開で、シュート1本で1点取られたのは悔しいですけど、勝利でスタートできたのは大きいですね。 --あの失点場面はさすがの東口選手もノーチャンスだった?そうですね。ちょっと外れたかなと思いましたが、入れられてしまったので、まだまだ力不足かなと思います。 --自身にとっては5月以来の公式戦だったが、意識していたことは?とにかく難しいことをしないことと、自分の手でゲームを壊さないこと。GKは難しいポジションですし、飛び出してヘディングで外に出したプレーも、判断を間違うと失点につながるので、とにかく失点しないように判断してプレーしました。
FW 23
デニス ヒュメット
--見事なFKでのゴールだったが、振り返ると?戦略的なもので、壁に入っていたチームメートがうまく相手をブロックしてくれることを想定して蹴って、うまくいきました。そこは賢くできたと思います。それに加えて、ボールを相手のゴールネットに収めることができたので、それがポジティブな収穫です。 --試合展開としては東方が守備で引いてなかなか崩し切れない時間もあった。自身が途中出場してから意識したことは?相手があそこまでタイトに守ってくるとなると、速くボールを回して相手を動かしてギャップを作り、スペースを突いていく作業をしなければいけません。そこでコンビネーションが生まれて、実際に良い状況を作り出せた場面は多々ありました。(宇佐美)貴史の2点目もそういう形から生まれたと思います。
FW 7
宇佐美 貴史
--途中出場後、どういうことを意識していた?細かいクオリティーのミスみたいなものがあって、少しパスがズレたり、少しトラップが決まらなかったり、アタッキングサードに行くまでの、シンプルな止めて蹴るのスムーズさが欠けていました。そのしわ寄せというか、前にボールが入ったときのスムーズさがなかったので、自分が入ることでスムーズさとリズムを出しながら、ペナルティーエリアの中に入っていければと思っていました。日程的にタイトで、スタジアムの空気もこの間の週末の試合(J1第29節・浦和戦)とは少し違っていましたけど、その中で良い入りができていませんでした。ただ、しっかりと全員で勝ち取った勝利だと思います。 --決勝点となった自身のゴールシーンを振り返ると?理想的なボールのスピードで僕に落としてくれました。あれがもう少し速かったり、浮いていたら話も違いますが、(ファン)アラーノが滑るようなボールをくれました。蹴り込むだけでしたが、あそこまで粘ってくれたデニス(ヒュメット)や、時間を作った中で(前に)入っていけた自分だったり、良いシーンが重なるとゴールまでいけるなと思いました。