4勝5分16敗で19位に沈む大分にとっては、天皇杯ラウンド16・群馬戦を含む公式戦5連戦の4戦目。前節・札幌戦から中3日でのホーム連戦、8月最後のホームゲームとなる。一方、12勝8分4敗で4位の神戸は、天皇杯ラウンド16・名古屋戦を起点とする公式戦4連戦の3戦目。前節・鹿島戦からやはり中3日でアウェイの地へと乗り込む。
東京五輪による中断期間明け、大分は明治安田J1第23節・川崎F戦に0-2で敗れたあと、前々節の横浜FM戦では[4-2-3-1]システムで激しいハイプレスからのショートカウンターを仕掛けた。決定機を逃し、イージーなミスから失点して結果は大敗となったが、次の札幌戦では[3-5-2]システムでのストーミングを継続。やはり決定機を仕留め切れず勝点1に終わったが、連敗を『3』でストップし、攻守両面で新戦術浸透が進んだ手ごたえも感じられた。CKから呉屋 大翔に加入後初得点も生まれ、これまで苦手としていたセットプレーから2戦連続で得点していること、また紙一重の得点機を量産したことも、チームの勢いが回復しつつあることを表しているようだ。
ただ、前節も後半は相手のギアアップに押され、防戦一方となる時間が長くなった。そこからロングカウンターを仕掛け、決定機を築く場面も作ったが、ラインはできるだけ下げたくない。片野坂 知宏監督は「今後の対戦相手とのパワーバランスや、自分たちの選手の特長を生かせるような形で、柔軟にシステムや戦い方を変えていく」と明言しており、実際に川崎F戦以後はシーズン前半戦以上に、試合ごとの戦術やゲームプランが明確になっている。今節もタレント揃いで高い攻撃力を誇る神戸に対し、どのような準備を施すかが楽しみだ。神戸から完全移籍加入したばかりの増山 朝陽も活躍中で、古巣戦を楽しみにしているに違いない。
神戸は今夏、ボージャン クルキッチ、大迫 勇也、武藤 嘉紀の3人のストライカーを大型補強。22日にはそろって新加入記者会見を行った。武藤はすでにチーム合流3日目の鹿島戦に後半から出場。相手の背後に抜け出してからのクロスで山口 蛍の決勝弾をアシストし、6年ぶりのJリーグ復帰に花を添えた。
前節は3バックシステムを採用したが、セルジ サンペールが出場停止明けとなる今節はどのような形となるか。アンドレス イニエスタをどの位置に入れるか、多士済々の攻撃陣の誰をどの時間帯にピッチに立たせるかと、厚い選手層による多彩な選択肢で大分を攻略にかかる。
大分にとっては苦境を切り拓き、勝点3を積みたいところ。神戸にとってもさらなる上位進出のために、下位との対決は落とせない。立場を異にするチームが、白熱の戦いを繰り広げる。
[ 文:ひぐらし ひなつ ]
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