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【J2:第36節 熊本 vs C大阪】プレビュー:きれいなだけでは勝てない。首位・C大阪を迎え、連敗を脱したい熊本の鍵は、今シーズン“Keep”すべきだった土台=“積極的な守備”。(09.08.30)

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8月30日(日)J2 第36節 熊本 vs C大阪(19:00KICK OFF/熊本
スカパー!生中継 Ch186 18:50〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:吉田明央)
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 今節の各ゲームのプレビューを拝読すると、この時期だから仕方ないのだろうが偶然にも『原点回帰』というフレーズがやたらと目につく。そういう状況にあっては本当は使いたくないが、いかんせんボキャブラリーが少ないから使わざるを得ない。つまり、熊本の今節のキーワードも、他のいくつかのチーム同様、『原点回帰』だ。
 思えば、昨シーズン終盤の8試合負け無しという記録を支えたのは、前からプレッシャーをかけて高い位置でボールを奪い、速い攻撃につなげるための“積極的な守備”だった。シーズン終盤にそうした成果をつかむ事ができたのは、1年間を通して、ぶれずに同じ事に取り組んで来たからこそだった。

 そして2年目となった今シーズン、18チームとなったJ2リーグで10位以内という目標を達成すべく掲げられたスローガンが、『絆 〜 Keep & Change 〜』というもの。分解すれば、クラブと、クラブを支える人々との絆をより深め、 “積極的な守備”という昨シーズン築いた財産を“Keep”した上で、よりステップアップするために変えなくてはならない部分に“Change”を施すという意図だ。
 そこで新たに指揮を執る事になった北野誠監督が描いたのは、“見ても、プレーしても面白い”サッカー。これに関しては、始動から一貫して同じ狙いを持ったトレーニングに取組んできたことで、実際にゲーム中のボール支配率やパス数は増えたし、1人のストライカーに頼らずとも、いろんな選手が点を取れるようになったから確かに面白くなった。だから“Change”の部分では、ここまで一定の成果が出ていると言える。
 にも関わらず35節を終えて15位の位置に止まっている最たる要因が、J2最多の62失点を喫している守備。その多くがミスに起因するものやちょっとした隙を突かれる形。だが根本の原因を突き詰めていくと、本来は“Keep”しなければいけなかった、今年のサッカーの土台となるはずの“積極的な守備”が、“Change”の奥の方に引っ込んで見えなくなっていたということになる。

 今節、警告の累積で出場停止になったDFチョ・ソンジンに替わってCBに入るであろう、キャプテンの河端和哉は言う。
「前節の岡山がやっていたことが、本当はウチがやらなければいけなかったことで、それが本来ならベースにあるべき事だったと思うんです。ポゼッションができるようになって、確かに点も取れるようにはなったけど、同じように失点も増えれば勝って結果を出す事はできない。DFだけで守っているわけではないし、チーム全体でもそこが希薄になってた。そういう意味では、前節の岡山戦で『何が足りなかったのか』を気づかされました」
 28日の練習で行われた紅白戦では、前節の試合中の接触で頬骨を骨折した宇留野純の離脱や、また「若くて元気なのを入れて流れを変えたい」と北野誠監督が話していたこともあって、思わず「えっ!?」と言ってしまいそうな布陣を試していたが、これが意外と悪くなかった。もちろんゲームでどの程度力を発揮できるかは彼ら次第だが、今週の練習で何度も監督らの口から言われていた「ボールへ行く!」という強い意思をチーム内に示すのには、33節に対戦した徳島の美濃部直彦監督がメンバー表の4人にFWと書いたことに近い効果が、少なからずあるだろう。

 迎えるC大阪は、今のところ首位にいるが4チームが勝点差1の中にひしめき、1つ落とせば昇格圏外にはじき出されかねないサバイバルの中にあって、得点は多いが失点も多いのが気がかり。加えて前節負傷したマルチネスが長期離脱を余儀なくされ、シーズン終盤に来て正念場を迎えた。熊本には今シーズン2度の対戦でいずれも3点差で勝っているが、ここ3試合勝ちがない状況を踏まえれば、途中までは熊本の方が押し気味に進めている時間帯もあった第1クール、第2クール以上に本気度は増すだろう。
 熊本のチーム全体の得点(45)に匹敵する42ゴールを生んでいるカイオ、香川真司、乾貴士の3人をどう抑えるかが、まずは1つのポイント。乾は第2クールの熊本戦以降6試合、香川は4試合ゴールがなく、得点への欲求も高まっているはずで、例え数的不利だろうが少々強引な突破や2人のコンビネーションでゴールに迫ってくると思われる。そこをきっちり対応するのは当然として、マルチネスの替わりに入りそうな黒木聖仁と濱田武、さらに両サイドから入るカイオを狙ったクロスなど、「危険なところを察知して」(吉井孝輔)出どころに対しても早めにケアしなくてはならない。その土台となるのが、ボールを奪って攻撃につなげるという意図を持った“積極的な守備”ということになる。

 今シーズン2度の対戦では75分頃まで互角の展開を見せたが、いずれも集中が切れて立て続けにゴールを許した。そうした過去の反省を生かして、今節はどこまで辛抱してその時間を延ばせるか。C大阪を焦らして前がかりにすることができればチャンスも広がる。
「今週取り組んで来た練習は、先に点を取るための守備だと思う」と石井俊也が言うように、狙うのは先取点であり、失点をしない事であり、そして勝つ事だ。

以上

2009.08.29 Reported by 井芹貴志
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