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【J2:第2節 福岡 vs 京都】レポート:これが福岡モデル。アグレッシブな姿勢を貫いて京都を下す。(14.03.10)

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「それでは行きます。1、2、3、アビスパー!」
平井将生の合図でレベルファイブスタジアムに足を運んだファン、サポーターが一斉に声を上げる。熊本戦の敗戦を払拭する勝利、対京都戦9年ぶりの勝利、そして2014型アビスパのお披露目に、レベルファイブスタジアムは歓喜に包まれていた。

熊本戦を終えての1週間は非常に難しい時期だった。上手くいかない現状の中、監督、選手、コーチは険しい顔でピッチの上で話し合った。選手たちの戦う姿勢を疑問視するマリヤン・プシュニク監督は「なぜ、去年と同じことが出来ないのだ。戦っていない」といら立ちを隠さなかった。トレーニングの中で、少しずつ、少しずつ、改善されてはいったが、十分な手応えを得られたのかと問われれば、必ずしもそうではなかった。まだ開幕したばかりとはいえ、ホーム開幕戦で結果を残せなければ、自分たちのスタイルに自信をなくしかねない状況だったことは確かだ。

そんな中で迎えたホーム開幕戦のホイッスル。そして開始1分のプレーに選手の覚悟が見えた。それは城後寿からのラストパスを受けて坂田大輔がゴール前へ抜け出したプレーだ。そこから伝わってきたのは、前から仕掛けてアグレッシブにゴールを目指すという姿勢。彼らが辿り着いた結論は自分たちの原点に立ち帰ることだった。
攻撃に、守備に、前線でこれでもかとばかりに坂田が走り回る。その気持ちに引っ張られるように、全員の気持ちが前へ向かっていく。高い位置からプレスをかけて、局面の争いでは決して譲らず、ルーズボールには京都を上回る出足の早さでアプローチする。ピンチの芽は体を張って防いだ。そして、攻撃の起点を作るのは石津大介。間に顔を出してボールを受け、そこから自在に攻撃を仕掛けた。前半、試合を支配していたのは福岡。ラストの精度に欠くという課題は相変わらずだったが、それでも、その気持ちの強さは、京都のそれとは明らかに違っていた。

それでも、試合は簡単には終わらない。「後半、必ずチャンスが来る。しっかり勝点3を取って帰ろう」(バドゥ監督・京都)。その言葉に導かれるように、京都のスピードが上がる。47分、大黒将志のクロスボールに横谷繁が頭から飛び込んだシーンには、この日、スタジアムに足を運んだ全員が目をつぶった。そして、前半は仕事らしい仕事ができなかった石櫃洋祐が虎視眈々とチャンスを窺う姿勢を見せ始める。テンポアップする試合。ひとつ、ひとつのプレーに、互いのゴールへの想いがぶつかり合い、高まる緊張感がスタンドに伝わってくる。まだチームとしての完成度が上がっていないとは言え、京都の個々の能力の高さは誰もが知るところ。にわかに、試合はどちらに転ぶかわからなくなってきた。

だが、この試合最大の勝負所を制したのも福岡だった。昨シーズンなら相手の勢いにズルズル下がってしまうところだが、この日は決して下がらずに高い位置からプレスをかけ、前へ向かってプレーし続けた。そんな気持ちが試合の流れを引き寄せた。63分に城後がGKと1対1になったシーン、その直後に得たPKのチャンスはオ スンフンにセーブされたが、前へ出る気持ちは緩まない。

そして76分、そんな気持ちがゴールに結実する。ルーズボールを拾った中原秀人から、阿部巧、酒井宣福、城後寿へとボールが渡る。そして、城後からのラストパスを受けて最終ラインの裏へ飛び出したのは平井。ペナルティエリア内で巧みに相手をかわすと、その右足でゴールネットを揺らした。「熊本戦の後、監督から戦っていないと言われた。今日は結果を残そうと思っていた」(平井)。福岡に勝利をもたらしたゴールもまた、気持ちがもたらしたものだった。

試合後「我々の色、我々の戦い方を見せることができた」と胸を張ったのはプシュニク監督。その言葉通り、現在の力の全てと、目指すスタイルを90分間に渡って披露した試合でもあった。これをベースにして、どこまでチーム力を上げていけるか。それが今シーズンの福岡の目標。その先にプレーオフ進出が見えてくる。「自分たちが共通意識を持って戦えば、いい試合ができると感じた試合」と話したのは城後。昨シーズン、戦いながら進化してきた福岡だが、今シーズンも、どんな変化を見せるのか楽しみになって来た。

以上

2014.03.10 Reported by 中倉一志
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