川崎Fは3試合を終えて1勝2敗。初戦の蔚山(韓国)戦はアウェイの厳しい環境の中で勝利したが、以降は敗戦が続いている。前節・上海申花(中国)戦は開始5分でマルシーニョが退場となって苦しい展開を強いられ、数的不利の中で自分たちの時間帯も作ったものの、0-2で敗れてしまった。ここまで1勝1分1敗で自分たちより上にいる上海海港には負けられない。
また、直近の明治安田J1第35節はホームで鹿島に1-3。J1においては2勝1分の3試合負けなしで鹿島戦を迎えたが、10分と早い時間に先制を許すと、前半で計3失点。後半は複数のチャンスを作り、終了間際には山本 悠樹が直接FKで加入後初ゴールをマークしたが、勝点を得るには至らなかった。
鬼木 達監督は鹿島戦について「重要な試合だった」と唇をかみながら、「ACLEにつなげるという意味でも、今日のような形だと一発を持っているチームにやられる。そこはもう1回引き締めていきたい」と上海海港との戦いに視線を向けていた。
鹿島戦でも複数のチャンスを演出した左SBの三浦 颯太は、「球際や切り替え、戦術どうこうの部分ではないところで失点につながっている」と反省しながら、上海海港戦に向けて「中3日だけど頭をしっかりと切り替えなくてはいけない。ACLEは2連敗しているので、次は絶対に落とせないゲーム」と必勝を誓う。
また、小林 悠も「もっとみんなが闘うんだという雰囲気を作らなければいけない。自分がもっとやれること、もっと声を出したりできれば良かった」と自身に矢印を向けて反省しつつ、「(今年)ホームで戦う試合も(残り)少ないので、しっかり切り替えて良い準備をしたい」と意気込む。
上海海港は、以前は上海上港というクラブ名で、2018、19年には川崎FとAFCチャンピオンズリーグで対戦している。鬼木監督が言う「一発を持っているチーム」という点においては、川崎Fと以前対戦したときから在籍し、いまもなお主軸として活躍するオスカル、中国スーパーリーグで20ゴールを挙げているグスタヴォ、左サイドでチャンスメークをするだけでなく自らゴールも決めるマティアス バルガスと危険な外国籍選手がそろう。中盤のマテウス フッサやレオナルド シッタジーニも個の能力が高く、油断できない。
何より上海海港は11月2日の中国スーパーリーグで天津津門虎を5-0で下し、国内リーグ2連覇を果たした。それが今回の試合にどんな影響を与えるかは分からないが、川崎Fとしては鬼木監督の言葉のとおり、一発を持っている相手に注意しながら、良い状態で等々力に乗り込んでくると思って準備を進めるべきだろう。
川崎Fにとって2024年の公式戦は、前半終了時点で雷雨の影響によって中止が決まったことで後半45分のみの戦いとなるJ1第28節・浦和戦を含め、残り7試合。そのうちホームゲームは今回の上海海港戦を含めて3試合。鹿島戦ではかなわなかったが、今度はホームでファン・サポーターと喜びを分かち合い、そして悲願のアジア“青”覇へ一歩前進したい。
[ 文:菊地 正典 ]