京都に曺 貴裁監督が就任した昨季の対戦成績は、京都の2戦2勝。2-0、3-1と2点差をつけてシーズンダブルを達成している。そのどちらでもスコアラーとなったピーター ウタカをはじめ、多くの選手が今季もチームに残り、明治安田J1で現在13位と健闘している。直近のJ1第28節・神戸戦では立ち上がりに2点を先取して逃げ切り、リーグ戦7試合ぶりの勝利をマーク。この試合で2ゴールを演出した武富 孝介は「“相手コートで奪い返して攻撃する”ことは練習から取り組んできましたし、それが出た得点でした」と振り返る。3トップに加えてインサイドハーフの選手が果敢に前へ出てプレッシャーを掛けていく形で、昨季の2試合のように東京Vに襲いかかることになるだろう。
東京Vの城福 浩監督が「ウタカは出てくると思う」と述べていたように、神戸戦で途中出場したストライカーはピッチに立つのか。城福監督は京都について「クオリティーの高い選手にハードワークを加えたようなプレーをしてくる」と評しており、「その2つを分断することができるようにしたい」とも語っていた。京都のハードワークや個の力を東京Vがどうかわし、防ぎ、前へ出ていくか。このあたりが試合の勝敗を決めるポイントになりそうだ。
東京Vはリーグ戦で3連敗中。しかも直近のJ2第34節・金沢戦の前の3試合は無得点と、リーグ屈指だった得点力に陰りが見えている。ただ、金沢戦では前への意識が強まり、ペナルティーエリア内に入っていく回数が格段に増した。城福監督がテーマに挙げた「前にパスを出せるときを逃さない。前線の選手も引き出す動きをやめない」ことを表現している。それでも、1-2で敗戦。フィニッシュの質や精度に加えて、自陣でのバックパスのミスから決勝点を奪われるなど、課題も残った。
副将のンドカ ボニフェイスは「ネガティブな流れはあるが、この天皇杯はチームとしても選手としてもチャンスと捉えられるし、よりポジティブにプレーして、挑むべき」と語っている。また、チームの歩みをよく知っているベテランの梶川 諒太はこうも話している。
「(京都に対して)昨季は悔しい思いをしたし、チームとして同じ方向を向いている相手。個人の能力でも上回っているとは言い切れない自分たちとしては、チーム力が大事。ヴェルディのために戦うこと。その中で持っているものを出して結果を残したい」 川崎F、磐田を撃破してきた流れのある東京Vの天皇杯。「恐れずにできるようにしたい」(城福監督)、「自分たちのほうが前から奪いにいけるようにやりたい。思い切ってやりたい」(森田 晃樹)と、監督・選手ともに意気込んでいる。
舞台は7日の味の素スタジアム。互いにリーグ戦から中3日で試合を迎える。上回るのはどちらか。
[ 文:田中 直希 ]
