まず、2回戦を振り返りたい。
徳島はJ2勢同士の対戦となったいわき戦で劇的な逆転勝利を収めた。前後半で色味の変わる展開となったが、前半はいわきのプレッシングを受けて思うように前進できず、自陣でボールを動かす展開が続いた。しかし、後半はベニャート ラバイン監督が修正を加えながら、2トップで出場した千葉 寛汰と渡 大生、インテリオールで出場した児玉 駿斗をうまく生かしながら前進することに成功。主導権を握り返したものの、90+3分に先制点を許して万事休すかと思われた。それでも90+5分、途中出場した髙田 颯也が右サイドの裏に抜けて折り返したこぼれ球を、同じく途中出場した棚橋 尭士が決めて、延長戦へ持ち込んだ。そして、延長戦は地力の差もあって徳島が押せ押せムードで攻め立て、115分に千葉が決勝点を決めて3回戦へコマを進めた。
対する柏は、山梨県代表の山梨学院大PEGASUSと対戦。J1と大学というカテゴリーの違いを結果でも示し、7-1と大勝。リーグ戦で出場機会を多く得ている選手たちを温存するメンバー構成で、若手を積極的に起用。彼らが高いクオリティーを発揮し、柏U-18からトップ昇格して2年目の真家 英嵩がハットトリックを達成するなどした。
偶然にも、昨年度の天皇杯3回戦も同カードかつ同会場だった。その際は、西野 太陽のゴールで開始4分に先制した徳島が優位に試合を運んだが、後半にセットプレーから土屋 巧に同点ゴールを許すと、今季からは期限付き移籍で徳島に加入している森 海渡に逆転ゴールを決められて敗戦。徳島は柏の攻撃を後半はシュート2本に封じる試合運びを見せたが、その2本で失点。J1とJ2の精度の差を見せつけられるような格好となった。
そこから、約1年ぶりの再戦。前回対戦から両者とも指揮官が代わっており、新たな色味の対戦。徳島のベニャート ラバイン監督対柏の井原 正巳監督。どのような展開になっていくか、楽しみだ。
最後に、注目選手を紹介したい。
徳島は2回戦で決勝点を決めた千葉。そして、柏アカデミー出身で早稲田大を経て、今季から徳島でプロ生活をスタートしている山下 雄大。柏は、2回戦でハットトリックを決めている真家。そして、こちらも真家同様アカデミー育ちで、2回戦では1得点の活躍をしている山本 桜大。
新たなヒーローが続々と誕生する天皇杯。次に輝くのは、誰だ!
[ 文:柏原 敏 ]


