両者の公式戦対戦成績は、2勝2分2敗と五分。今年の5月3日に行われたJ2第13節での対戦も1-1のドローだった。ともに明確なスタイルがあり、激しい攻防になることは必至。過去の対戦を考えると、マイボールを丁寧にゴール前へ運び、相手陣でプレーする時間を長くしたほうが優位性を作りやすい傾向がある。それに向けて、球際やデュエルで上回ることがカギになるだろう。
いわきは今季のリーグ戦で開幕ダッシュに失敗し、9試合を終えた時点で3分6敗と低迷していたが、初勝利を挙げた第10節・富山戦から3連勝と復調。その後第13節からは5試合未勝利となったものの、直近の第18節・熊本戦では5-1で勝利を収め、順位を19位から14位へ上げてリーグ戦の中断期間に入った。少しずつ攻守で改善が見られており、あとは結果にどれだけコミットできるかという段階に差しかかっている。リーグ戦が再開する前の公式戦で勝利という結果を残したい。
ただ、ケガ人が複数人出ていることから起用できる選手は限られている。この試合を終えて中3日で迎えるJ2第19節・山口戦も見据えたメンバー構成は注目ポイントだ。また、3月のJリーグYBCルヴァンカップ1stラウンド1回戦・大宮戦のように出場機会が少ない選手はアピールする絶好の機会になる。リーグ戦の先発メンバーが固まりつつあるいま、田村 雄三監督が常々言う「ゲームチェンジャー」の台頭は不可欠で、11人プラスαの力が必要になってくる。今後のリーグ戦に向けて、途中出場からだけではなく、スタートからでもパフォーマンスを発揮できるような選手が現れることに期待したい。
7月の中断期間までリーグ戦は、中位に入っていくために負けられない試合が続く。下位からの巻き返しに向けて、この天皇杯で勝利を収め、今後のリーグ戦にはずみをつけていきたい。
一方の秋田はリーグ戦18試合を終えて5勝2分11敗。開幕戦から5試合連続得点というインパクトを残した小松 蓮は、現在9得点でJ2得点ランクトップタイに立っている。エースが輝く一方、ハードワークでスキを与えない強固な守備が今季は影を潜めており、失点数はリーグ最多の『33』。守備のほころびは露呈しているが、直近2試合は先制されながらもあきらめない姿勢を示して粘り強く戦い、1勝1分。勝点を拾いながら、リーグ後半戦に向けて復調しつつある。直近のJ2第18節・富山戦の後半に見せたような分厚い攻撃から得点に結びつけて、前回大会のリベンジを果たしたい。
[ 文:柿崎 優成 ]
