まず、前提として明治安田J1とJ2の開催スケジュールが異なっている。
徳島はアウェイ・山口でのリーグ戦から中3日で天皇杯を迎え、山口からの移動なども含めるとチーム全体で準備できるのは実質2日間程度。ただ、この一戦を終えると次のリーグ戦は8月2日。約2週間半の中断期間があることを考えると、連戦であってもコンディションが整っているのであればリーグ次節に向けた考慮はさほどいらない。
C大阪は直近のリーグ戦からオフ期間も含めて中10日と準備期間は十分。一方で、この3回戦後、中2日でアウェイでのJ1第24節・湘南戦を控えている。天皇杯は延長戦やPK戦まであり、アウェイ連戦(※天皇杯は中立地扱いだが、3回戦は徳島のホームスタジアムで行われる)という状況も複合的に考慮する必要はある。
次に天皇杯2回戦の勝ち上がり、参考までにJリーグYBCルヴァンカップの向き合い方もチェックする。
徳島は2回戦・山口戦を90分で勝ち切った。リーグ最少失点の守備からショートカウンターを発動し、玄 理吾が先制点を奪取。その後、同点に追いつかれて延長戦を誰もが覚悟したが、後半アディショナルタイムに玄 理吾のクロスから坪井 清志郎が決勝点を挙げてコマを進めた。天皇杯もルヴァンカップも、リーグ戦からメンバーをガラッと変更しながら総合力で戦ってきた。その中で前述の選手のようなニューヒーローが誕生したり、高卒ルーキーのローレンス デイビッドがプロ初スタメンを飾ったりと、新しいトピックスを生んでいる。
C大阪は天皇杯2回戦でアルテリーヴォ和歌山と対戦。ヴィトール ブエノ、チアゴ アンドラーデ、ラファエル ハットン、登里 享平、古山 兼悟が得点を挙げて、関西リーグ1部に所属する相手とのカテゴリー差を結果でも示す、5-0の貫録勝ち。カップ戦に対する向き合い方を見ていくと、メンバー変更をして総合力で戦う場合もあれば、ポジションによっては主力級選手を先発から起用している場合もある。この天皇杯3回戦に向けてはリーグ前節から1週間以上経過していることも含め、フル出場ではなくとも主力級選手を多く起用する場合は十分にありそうなシチュエーションだ。
最後に、両者の特徴をチェック。
徳島は[3-4-2-1]が基本布陣。今季の土台として積み上げている守備から始まる縦に速い攻撃と、ボール保持から展開していく攻撃という複数の特徴を持っている。注目選手は、リーグ戦でチーム最多の7得点を挙げており、スピードやフィジカルが特長のルーカス バルセロス。
C大阪は[4-2-3-1]が基本布陣。平均ボール保持率やパス総数がJ1上位で、チャンスクリエイト総数も同上位。データからも志向するスタイルは浮かび上がる。注目選手は、リーグ戦で3得点14アシストのルーカス フェルナンデスと10得点1アシストのラファエル ハットン。
J2で最少失点の堅守を誇る徳島と、J1で3位の得点力を誇るC大阪の対決。その勝者は8月6日、FC東京対大分の勝者とラウンド16で対戦する。
[ 文:柏原 敏 ]


